初代Xboxで上々の結果を収めたMicrosoftは、ゲーム機に関する取り組みから、さらに多くの利益を上げることを目指している。
同社会長のBill Gatesは、先ごろワシントン州シアトルで業界関係の報道陣を前に講演した際、「前世代のマシンではゲーム市場への参入が目的だった。そして、ソニー、任天堂、Microsoftという3大メーカーのなかで、われわれは2位の座を確保した。前世代に資金をつぎ込んだことにより、次世代では、単に競争するだけでなく、大きな信頼を背景に競争する機会を得た」と述べていた。
同社では、2001年にゲーム機の取り組みを立ち上げて以来、この関連で1年に12億ドルの赤字を出している。
それでも、調査会社のJupiterResearchによると、米国のゲーム機市場は今後も成長を続ける見通しで、売上予想は現在の87億から2010年には113億ドルに達するという。
IDCのデータによると、MicrosoftのXboxは、ソニーのPlayStation2には大きく引き離されているものの、任天堂のGameCubeを抜き、北米市場で第2位になっているという。Olhavaが昨年出した概算によると、2004年にはソニーが約500万台を出荷してシェア42%、Microsoftは約340万台で28.3%を確保したという。任天堂は250万台で21.2%だった。
合計でも、Xboxは現在1210万台が市場に出回っているが、PlayStation2のほうは3080万台と、大きく水をあけられている。なお、GameCubeの出荷台数は910万台となっている。
しかし、新型ゲーム機による新たな戦いでは、ソニーが1人勝ちする状況にはならないだろう、とアナリストらは予想している。Microsoftは、Xbox 360をクリスマス商戦までには発売する見通しであることから、若干有利とされている。それに対し、PlayStation 3の発売予定は2006年初頭で、任天堂のRevolutionにいたってはまだリリース日さえ決まっていない。
HD化の影響力
初代Xboxで5年間の経験を積んだMicrosoftは、さらに売上を伸ばしてくるとみられている。Xbox 360は、次世代PlayStationを抜いて市場シェアでトップに立つと予測する声もある。
最終的には、それぞれのゲーム機に対応するソフトウェアのクオリティが本体の人気を左右することになる。これに関してMicrosoftは、新型Xboxの重要な機能であるゲームのHD(高品位)再生がハイエンドユーザー層にアピールするはずだと断言する。
「HDとは単に解像度の高さを指すだけではないというのがトレンドだ」とMicrosoftバイスプレジデントのJ. Allardは、3月にサンフランシスコで開かれた開発者会議で述べていた。「Xbox 360は、ゲームの楽しみ方自体を変えることになるだろう」(J. Allard)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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