韓国・ソウル発--Samsungは衛星テレビを受信できる携帯電話をリリースし、顧客が最大40局の放送を受信できるサービスを開始する計画だ。同社では「Digital Multimedia Broadcasting」(DMB)というこの携帯電話およびサービスの立ち上げを第3四半期に予定している。
この電話とサービスは当初、韓国国内だけでの提供となる。だが同社では、国内での販売状況を評価した上で国外市場で電話機を販売することが多いと、Samsungのモバイル販売・マーケティング担当バイスプレジデント、Ike Chungは現地でのインタビューで述べた。同氏は、SamsungがDMBサービスを実現するためのチップを開発したことも付け加えた。
Chungはまた、これとは別に、BlackBerry機能を内蔵した携帯電話が第4四半期に発売される予定だと述べた。
パーソナルビデオやテレビ放送を携帯電話ネットワークで送受信できる携帯電話は、既に複数のメーカーが販売している。たとえば、韓国の通信キャリアは2002年から、携帯電話ネットワークで番組全体を放送できるようになったが、この方式ではコストが大きな問題となっている。
「90分のサッカー試合を観るには約260ドルがかかる」とリサーチ会社Gartnerの主任アナリスト、Sauk-Hun Songは説明している。
Songによると、DMBサービスを提供する通信キャリアは、より手頃な定額制の料金を導入する可能性が高いという。また韓国の通信キャリアのSK Telecomは、まもなくDMB衛星を打ち上げる予定だと、Songは付け加えた。
Samsungは昨年、地上波テレビ放送を受信できる携帯電話を発売した。しかしこれに採用された伝送方式では、受信できる地域や番組の長さが限られるという問題点があった。
GartnerのSongは、テレビ機能つき電話に関して、全体的な画質・音質と画面サイズがネックとなり市場が拡大しないかもしれないと述べている。テレビ機能つき電話は、ハイエンド携帯電話市場シェア拡大を狙うSamsungの戦略の一部となっている。
同社の出荷量は、全世界での販売台数で毎年約30%の成長を達成している。Samsungでは2004年の携帯電話の出荷台数が、2003年の5570万台から、8000〜8500万台に増えると見積もっているとChungは述べた。同社の今年第1四半期の携帯電話出荷台数は2010万台で、前年同期の1550万台から大きく増加した。なお、2003年に出荷された同社のカメラ付き携帯電話は、全体の約19%を占めた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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