ラスベガス発--米Dellは、プリンタ事業拡大に向けた取り組みの一環として、新たに3社のパートナー企業と製品供給に関する契約を結んだ。
予想されていた通り、同社はラスベガスで開催中のConsumer Electronics Show(CES)で、富士ゼロックス、米Kodak、韓国Samsungと提携し、自社のプリンタ製品ラインアップを拡充する計画について発表した。
新たな提携は、Dellの現行プリンタ製品を生産している米Lexmarkとの協力関係に、新たに加わるもので、Lexmarkとの契約に代わるものではない。Dellが2003年3月に発表したLexmark製の商品には、複数のインクジェットプリンタ、多機能型プリンタ、レーザープリンタなどがあり、一般ユーザーおよび企業ユーザーの両方に向けて設計されている。
「Lexmarkとの関係は、両社にとって非常に良い結果を生んでいる。富士ゼロックス、Kodak、Samsungの力を結集することで、顧客が求めるイメージング及び印刷関連ソリューションの幅をさらに拡大できる」と、Dellの印刷関連事業グループのジェネラルマネージャーTim Petersは、8日(米国時間)に発表した声明の中で述べている。
同社最高経営責任者(CEO)のMichael Dellは、同日CESで行った講演のなかでは、新たに締結した契約の中身には殆ど触れなかったが、ただし同社が今後もLexmarkとさまざまな製品に関して協力を続けていくと述べた。「我々はプリンタ関連分野で、あらゆる顧客に最も価値ある製品を提供しようと真剣に考えている」(Dell)
同社はまだ、新たに出す製品の概要やその他の詳細を明らかにしていない。だが、 カラーレーザープリンタや、ファックス、スキャン、コピー機能が付いた複合型プリンタを追加してくる可能性が高いと、複数のアナリストが今週はじめに述べている。
「(Dellに)欠けているのはカラーレーザープリンタだ」と、米GartnerのアナリストPeter Grantは指摘する。
「Dellはついに、中小企業向けに自社ブランドを冠したカラープリンタを出してくる。中小企業のセグメントは、レーザープリンタ市場のなかでも最も急速に売上が伸びているからだ」(Grant)
数多くのメーカーと協力することで、Dellはそれぞれのメーカーの強みを利用し、顧客ごとにする最適な機種を提供できるようになると、アナリストは述べている。
Dellは、新しい機種の追加で、プリンタの販売台数を伸ばせるが、このことが最終的にはインクやトナーカートリッジなどの消耗品販売から得られる継続的な売り上げ増加にも結びつくはずだ。
同社は昨年11月に、今年1月末の現会計年度終了時までには、約180万台以上のプリンタを販売するだろうと発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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