先週、中国初の国内開発ゲーム「Legend of Knights Online」で、同時にプレイするユーザーの数が8万人を突破した。現在韓国企業が市場を独占しているなかで、成長中の中国ソフトウェア産業にとっては良い兆候となった。
「Legend of Knights Online」を開発・運営する北京のKingsoftは、高まる需要に対応するには数百台のインターネットサーバーを追加する必要があると述べている。中国の日刊紙、人民日報によると、同社は2カ月にわたるこのゲームの市場テスト期間中、30回のアップデートを行ったが、この素早い動きには海外企業も対応しきれなかったはずだという。
「Legend of Knights Online」は、中国で人気のある武道と中国流の恋愛物語をベースとしている。武人“Xia”は、西洋の神話的な怪物と戦士というより、中国の神話をもとに描かれたキャラクターだ。
Kingsoftの最高経営責任者(CEO)Lei Junは、海外市場進出計画はあるが、このゲームを積極的に販売する明確な時間枠はまだ設定していないと述べた。そして、国際的ヒット作となった中国映画「Crouching Tiger, Hidden Dragon」(邦題:「グリーン・デスティニー」)の成功に続くことを望んでいると語った。
海賊版の横行する中国市場ではPCゲームの売上げが伸び悩んでいたが、オンラインゲームは参加するのに料金を支払わなければならないため、現地の消費者は財布の紐を緩め始めている。なお、中国ではプリペイドカードを使った支払いが一般的だという。
人民日報は、オンラインゲーム業界では70社以上の中国企業が活動していると見積っている。中国のオンラインゲーム業界は今年、2億4200万米ドル規模に達したといわれており、来年この数字は2倍以上に膨らむことが予想されている。また調査会社IDCのレポートでは、2002年、オンラインゲーム産業は中国の通信セクターに8億2300万米ドルをもたらしたとしている。
人民日報によると、最新の調査では、中国の1000万の消費者がオンラインゲームを行う目的でブロードバンドアクセスサービスに加入したことが分かったという。このような需要の高まりは、ゲームソフトウェア開発者だけでなく、インターネットカフェやISP、ハードウェアベンダーも活気付けている。
現在、中国市場のリーダーはShandaで、同社の主力ゲームは韓国製のマルチプレーヤー・ファンタジーゲーム「Legend」だ。プレイヤーは、月額4.25米ドルのアクセス料金を払わなければならない。Shandaはすでに黒字で、2003年には6000万〜7200万米ドルの売上をあげると見られている。
ゲームソフトウェア業界で韓国製ゲームが70%を占めており、中国製のゲームは10%に過ぎない。だが、中国政府はこの数字がすぐに変わると期待している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス