日本マイクロソフトは、4月9日に「Windows XP」と「Office 2003」のサポート終了にあわせて会見を開いた。同社の最高技術責任者(CTO)兼マイクロソフト ディベロップメント 代表取締役社長の加治佐俊一氏は「本日をもってWindows XPのサポートを終了させていただく」と宣言し、こう呼び掛けた。
「さまざまな事情があって現時点でもWindows XPを使用している場合、リスクを軽減するためにすべてのセキュリティ更新プログラムを適用し、セキュリティ製品も定義ファイルを最新の状態にし、ネットからの切断、USBメモリなどの使用停止といった対策をしてほしい。だが、これらの対策でも万全ではない。できるだけ早く最新環境への移行計画を検討してほしい」
Windows XPは2001年10月に発売。2007年1月に同社が定めるサポートライフサイクルポリシーに基づいて、2014年4月9日のサポート終了を発表していた。12年6カ月にわたって製品サポートを提供してきたことになり、同社OSのサポート期間としては過去最長となる。
IDC Japanによると、2013年12月末には1227万台(法人向けPCが617万台、個人向けPCが610万台)のWindows XP搭載PCが残っていたが、これが2014年6月末には、592万台(法人向けPCが241万台、個人向けPCが351万台)にほぼ半減すると予測している。
日本マイクソフトでは、業界各社や官公庁、関係団体と協力して、2013年4月からの1年間を「移行支援強化期間」と位置付け、ユーザーへの周知徹底や啓発活動、最新環境への移行支援活動を展開してきた経緯がある。
移行支援サービスもパートナー約400社から提供され、日本マイクロソフトでは、中小企業や個人向け相談窓口の開設、ライセンス価格の割引、金利ゼロキャンペーン、稟議書テンプレートなどの提供、量販店各社と連携した買い換え特典などを用意してきた。
個人ユーザー向けには、この7月末までデータ移行ツールを無償提供。5月末まではフリーダイヤルの相談窓口(0120-256-790)を通じて、XPユーザーを対象に購入前の移行相談にも対応する。
法人ユーザー向けには、パートナーを通じた移行支援サービスのほか、中小企業向けには6月末までの期間限定でフリーダイヤルによる相談窓口(0120-023-999)を用意する。
「今後も継続的に移行支援を行っていくことで、Windows XPからの移行を促進していきたい。過去のOSの移行状況からみると、数年間でゼロになっていくだろう。それに対する支援は行っていく」(日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部本部長 藤本恭史氏)とした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」