「Android」搭載端末の多くが旧版OSを搭載--米調査

Lance Whitney (Special to CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 福岡洋一2011年10月28日 11時44分

 懸念すべきことに「Android」搭載端末では、最新OSへのアップグレードを実施しないまま、いくつか前のバージョンを搭載している場合が多いことが、最新の調査で明らかになった。

 ブログサイトthe understatementのMichael DeGusta氏が、2010年半ばまでに米国で出荷されたAndroid端末18機種を追跡したところ、そのほとんどは契約期間が残っているにもかかわらずOSのメジャーアップグレードを提供していないか、細かな修正を行うパッチすら提供していないことがわかったという。

 一例を挙げると、T-Mobile USAが取り扱うサムスンの「Behold II」は「Android 2.1」(開発コード名「Eclair」)にアップグレードされるべきだったとDeGusta氏は述べた。しかし、この端末が市場に出たとき搭載OSは既に2バージョン古いものになっていたが、結局サムスンはこれをアップグレードしようとしなかった。

 別の例として、Verizon Wirelessが提供するMotorolaの「DEVOUR」が2010年初めに登場したとき、搭載OSは既に1バージョン前のものだったが、その後1年も経たないうちに3バージョン古いものになった。

 DeGusta氏は調査結果を詳しく分析し、いくつか具体的なポイントを指摘している。

  • 追跡したAndroid端末18機種のうち7機種は、最新バージョンのOSを一切搭載しなかった。
  • 18機種のうち11機種は、最新バージョンのOSだった期間が数週間かそれ以下だった。
  • 18機種のうち10機種は、2年間の契約期間中に少なくとも2回のメジャーアップデートがあったため、2バージョン古いものになった。
  • 18機種のうち11機種は、発売後1年も経たないうちにアップデートを提供しなくなった。
  • 18機種のうち13機種は、販売終了前あるいは販売終了後まもなくアップデートの提供を終了した。
  • 18機種のうち15機種は、2010年12月に公開された「Android 2.3」(開発コード名「Gingerbread」)を搭載していない。
  • 「Android 4.0」(開発コード名「Ice Cream Sandwich」)の登場によって、今回追跡したすべての端末の搭載OSはさらに1バージョン古くなる。
  • 18機種のうち少なくとも16機種が今後もIce Cream Sandwichを搭載しないのはほぼ間違いない。

 最新バージョンのAndroidを搭載しないだけでなく、多くの端末ではマイナーアップデートも見送っており、特に販売終了となった端末でこうした傾向が強い。このため旧バージョンのAndroidにセキュリティまたはプライバシーの問題が発生した場合、これらの端末が危険にさらされるとDeGusta氏は指摘している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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