ライバルに差を開けられてしまうことのないように、米Yahooはリアルタイム検索ビジネスにも着手し始めた。
Twitterやブログなどのソースよりコンテンツを統合する計画をGoogleが発表してから数日後の米国時間12月10日、米Yahooは、検索結果に(Twitterからの)つぶやき(tweet)を統合する独自機能を立ち上げる計画を明らかにした。すでにMicrosoftは、検索エンジンの「Bing」に入力される検索用語にマッチするTwitterからの検索結果を表示可能にしている(ただし、メインの検索結果へ直接的に統合するのではなく、個別のページ上に表示される)。
Yahooは10日時点でGoogleに追いつき、(Twitterからの)検索結果を統合して表示することになると、Yahooの製品管理およびデザイン担当バイスプレジデントであるLarry Cornett氏は語った。しかしながら、両社のアプローチの決定的な違いは、「firehose(消防ホースの意)」、つまり、Twitterからのデータの自動フィードについて、アクセスが可能になるようYahooがTwitterと提携しているわけではない点にある。その代わりに、YahooはTwitterの公開APIを使用し、どのtweetが最も検索用語との関連性が高いのかを判断する独自のアルゴリズムを追加している。
リアルタイム検索で最も厄介な問題は関連性である。tweetからブログのステータスアップデート、この記事のような新しいニュース記事に至るまで、インターネット上では実に毎秒かなりのコンテンツが生成されるため、単にデータを取得するだけでも大きな挑戦となり、ましてや、どのデータのソースが他よりも関連性が高く、信頼に値するのかを判断することは一層困難である。
だが、「この瞬間に何が起きているのか?」という疑問への回答を求める明らかな需要がある。この疑問に答える上で、おそらく検索エンジンは最も良い立場にあるものの、洪水のように溢れかえるリアルタイムの情報を上手に利用する方法が発見できない限り、それほど検索サービスが役に立つことはないかもしれない。
「Obama」や「Tiger Woods」など、現在のホットな話題向けには、すでにYahooの検索結果に表示される「News Shortcut」機能にTwitterのタブが追加される予定である。トラフィックを集めつつあるものの、まだその検索用語に関連した、それほど多くのニュース、写真、動画が用意されていない場合は、そのトピックに関連する3種類のtweetを独自のアルゴリズムで選び出して表示する予定であると、Cornett氏は述べた。
Yahooのアプローチで最大の問題となるのは、それが必ずしもリアルタイムではないという点である。デモンストレーションの間に表示された最も新しい検索結果でさえ、15~20分前の情報であり、ユーザーは最新の検索結果を入手するためには手動でページをリフレッシュしなければならない。一方、Googleのアプローチでは、Twitterのfirehoseフィードを活用して自動的にリフレッシュされるのみならず、Twitter以外のソースからのコンテンツも表示される。
Yahooにとって大きな問題となる別の点としては、当然ながら、その検索シェアが低下の一途をたどっていることにあり、Yahooの最高経営責任者(CEO)であるCarol Bartz氏は、8日に開かれた投資家との会合において、その要因がPCメーカーとのツールバーに関する提携契約の打ち切りにあると非難した。Yahooは、検索プレゼンテーションの分野における新たなアイデアに追いつくことで、検索市場における地位を確保することに努めると述べてはいるものの、今週の出来事は、Googleにとって、いかに似たようなアイデア(リアルタイム検索)を採用することが容易であり、たとえ良いものではなくても似たようなアプローチで同じアイデアに迫ることなど、まったく問題ではないことが如実に示されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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