ネイバージャパンが7月1日より、インターネット検索サービス「NAVER」のオープンベータ版を公開している。NAVERは韓国でもっとも使われている検索サービスだ。かつて日本市場に進出したものの、一旦は撤退し、今回あらためて上陸してきた。
NAVERの特徴は、従来の検索にコミュニティサイトの要素を組み合わせた点にある。ユーザー自身が検索結果を作る「NAVERまとめ」などユニークな検索体験を提供する。
7月23日現在、人気のNAVERまとめランキング1位は「至高の名キャッチコピー集(メンズナックル・ストリートスナップ編)」というもので、これは発言集という形式。2位の「馬鹿かっこいいPV」動画集、3位の「イケてる照明器具」画像集のように、上位にはさまざまなタイプのコンテンツを編集したものが並ぶ。これらはユーザーが自発的に作成した検索結果ページだ。
NAVERという検索エンジンについて、そして日本市場における戦略について、ネイバージャパン代表取締役の森川亮氏と事業戦略室室長の舛田淳氏に聞いた。
森川:もともと韓国でもヤフーさんがナンバーワンだった後にNAVERが出てきて超えました。これは私たちが日本市場をいったん撤退して、韓国に集中した結果です。
そして韓国の市場から広げるために海外展開が重要となりました。満足できるものを作り始め、ようやくある程度ユーザー方に認めていただけるようなレベルまで来たので、サイトをオープンしたところです。もちろん、ヤフーさん、グーグルさんが日本で強い状況にあると思うのですが、それ以上に私たちのタイミングが「いま」でした。
舛田:そうですね。逆に検索は課題がどんどん浮き彫りになってきました。例えば、マイクロソフトの「Bing」がディシジョンエンジンとして立ち向かっているように、私どももサーチコミュニケーションプラットフォームという「探しあう検索」でその課題を越えようと考えています。
私どもは既存の検索の延長線上にあるサービスを提供することはあまり考えていません。まずはこの探しあう検索、サーチコミュニケーションプラットフォームという新たな概念で検索を次のステージに進めるということを目標としています。私ども独自のポジションを築いていこうと考えています。
森川:いままでの検索というのは、どちらかというと技術中心で作られてきましたが、我々が今回提案しているのは、もちろん技術的な面もありながら、人と人とのつながりをベースにした人的な側面もあります。これをサーチコミュニケーションプラットフォームと呼んでいます。検索の次のステージとして明確に皆さんに評価いただけるようなポジションをつくりたいと考えています。
森川:いろいろな方からご心配をいただくのですが、まずベースとしてはユーザーの投稿した内容を評価する仕組みが重要だと思っています。あとは外部の会社と提携して、ユーザーがより集まってくるという仕組みも重要でしょう。
いまはGoodボタンがあったり、お気に入りに登録できたりと、徐々に評価の仕組みを作っています。そういった環境をより整備することで、自然と良いまとめが上がってくるようにしたいと思います。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」