YouTubeが、「ザ・バンク 堕ちた巨像」や「スパイダーマン」などの映画制作を手がけたSony Picturesから、ノーカット版の映画コンテンツを配信するライセンスを取得するべく交渉を進めているという。本件に詳しい情報筋がCNET Newsに述べた。両社の最終的な合意内容に関する詳細は不明だが、どのような形であれ、両社が提携関係を結ぶことができれば、双方にメリットがあるだろう。
両社の関係者は、この件に関してコメントを拒んでいる。
両社が交渉を進めているという今回の話は、Disneyが、YouTubeに短編動画を掲載することで合意に至ったとの発表を行ってから、1週間後のことである。Disneyが配信する動画クリップは、ESPNやDisney-ABC Television Groupなど、一連のDisneyブランドからの提供作品となる予定だ。YouTubeにとって、Disneyからの短編動画クリップの配信権を獲得するのは、重要なステップではあるものの、もっともYouTubeが必要としているものを手に入れることができたわけではない。
2005年に設立されたYouTubeは、アマチュア制作のスニペットを配信することで名を馳せると同時に、人気のあるテレビ番組や映画を違法に録画して投稿されたクリップをホスティングしていることでも有名になった。YouTubeは、違法にコピーされたコンテンツを削除するため、多大の努力を払ってきたものの、皮肉なことに、多くの視聴者数を獲得していた話題のテレビ番組や映画コンテンツの大半が削除されるという事態を招いてしまった。同時に、さまざまなオンライン動画配信サービスが、ノーカット版の映画やテレビドラマなどを、インターネット上で提供するようになった。この競争に勝ち残るため、同じようにYouTubeも、プレミアムコンテンツの配信権を獲得しようと努めてはきたものの、これまでのところ、Metro-Goldwyn Mayer Studios(MGM)が保有する長編映画を、いくらか配信できるようになったに過ぎない。
Sony Picturesのオンライン動画配信部門となるCrackleは、YouTubeにとって、長編コンテンツの配信を開始する上で、大いに起爆剤となることだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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