最終更新時刻:2008年7月25日(金) 21時03分

モバイルチャンネル

モバイルフィルタリング問題の打開へ、第三者認定機関が発足

永井美智子(編集部)

2008/04/08 16:50  

 青少年が利用しても問題のないモバイルサイトを認定する第三者機関「有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構」(略称:EMA)が4月8日、発足した。同日より会員を募集し、6月よりサイトの認定作業を始める考えだ。

 EMAは、各携帯電話事業者が提供する有害サイトフィルタリングサービスによってアクセスできなくなるモバイルサイトのうち、青少年が利用しても問題ないサイトを審査、認定し、フィルタリング対象外とするよう促す機関だ。現在提供されているフィルタリングサービスではソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やブログ、政党等のサイトが一律ブロックされてしまうためコンテンツプロバイダーから反発の声が上がっていた。

 認定の具体的な手順としては、まず、EMAがサイトの管理体制等に関する基準を策定し、その基準に合致するかどうかを審査する。審査期間は約1カ月となる見込み。認定後も、EMAはサイトの運用状況について監視し、問題がないかを確認する。また認定期限は1年で、その後は1年ごとの更新制となる。

 EMAでは認定サイトのリストをフィルタリング会社に提供し、青少年がアクセスできるように働きかける。

 認定基準は、コンテンツプロバイダーなどで構成された検討ワーキンググループが案を策定。その後、第三者の学識経験者約10名からなる基準策定委員会が決定する。基準の内容は5月29日をめどに決定する予定で、コミュニティサイトにはユーザーの啓発、教育プログラムを義務付ける、といったことを考えているという。内容は決定次第、一般にも公開される予定だ。

 サイトの審査等は、第三者の学識経験者約5名からなる審査・運用監視委員会が担当する。サイトユーザーからのクレームも受け付け、サイトの運営に問題があった場合は、改善を指示、もしくは認定を取り消す。

 基準策定委員会、審査・運用監視委員会ともに、消費者団体やPTAなどからなる諮問会議から意見を聞く場を設け、利用者側の考えを反映していく方針だ。また、現在のところ、総務省など行政関係者は参画していないといい、「天下り先」との批判をかわす狙いのようだ。

審査・監視フロー審査・運用委員会の運用フロー(クリックすると拡大します)

 EMAの会費やサイト審査料については未定。「1年を通じてサイトを監視する必要があるため、そのコストを算出している段階」(モバイル・コンテンツ・フォーラム事務局長の岸原孝昌氏)。ただし、サイトの規模等によって料金を変える考えとのことだ。

 EMAでは4月30日に設立記念総会を開催する。これまでに150社の会員を集めたい考え。すでに設立発起人として、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコム、イー・モバイルという携帯電話事業者5社のほか、インデックス、サイバード、ディー・エヌ・エー、魔法のiらんどなどのコンテンツプロバイダーが名を連ねている。設立発起人の一覧はEMAのサイト内に掲載された設立趣意書から閲覧可能だ。

新着記事

モバイルチャンネル セレクション

iPhone 3G、発売前夜から祭りのあとまで
iPhone 3Gがついに発売された。ユーザーからの期待は大きく、ソフトバンク表参道、ビックカメラ 有楽町店、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaなどの旗艦店舗には多くの人が行列をなした。発売前後の様子を記事とともに振り返る。
10代の若者と携帯が鍵--米国広告市場における今後の流れ
日本と同様、米国でも10代の若者の間では携帯電話などの携帯端末が主流になりつつある。この流れに着目する企業側は、次の一手を考えている。
「ニコニコ動画を日本のインフラにする」--夏野氏がニコニコ動画に参画した理由
iモードの育ての親として知られる元NTTドコモの夏野剛氏が、新たな活躍の場としてニコニコ動画を選んだ。夏野氏の参画でニコニコ動画はどう変わるのか、夏野氏とニワンゴ取締役の西村博之氏(ひろゆき)に話を聞いた。

モバイルチャンネル コラム

■モバイルインターネット業界の基礎知識

電子書籍、デコメ、着せ替えツール--なぜ今このモバイルコンテンツが伸びているのか
近年急成長を遂げたモバイルコンテンツ市場といえば、電子書籍やデコメール、最近ではメニュー等の着せ替えコンテンツだ。なぜこれらのコンテンツが今、伸びているのだろうか。

■モバイルインターネット業界の基礎知識

人気を集めるモバイルコンテンツにも変化の波
モバイルコンテンツ市場においては、音楽とゲームが大きな2本柱になっている。しかしその人気コンテンツは、時とともに移り変わっている。

■モバイルインターネット業界の基礎知識

行動、売れ筋、顧客単価--あらゆる面でPCと異なるモバイルECの世界
今回は、携帯電話による物販を中心とした、いわゆる「モバイルEC」について解説していく。その実態はPCのECビジネスと大きく異なっている。

フォト

企画特集

DELLが掲げる「新・仮想化アセスメントサービス」DELLが掲げる「新・仮想化アセスメントサービス」
〜企業システムの仮想化環境の構築を支援〜

プロダクトレビュー

メンバーズレビュー