Dellが、2006年中に自社のマルチプロセッササーバにAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronチップを採用することに合意し、Intel製プロセッサしか採用しないという長年のポリシーに終止符を打った。
同社は米国時間18日に行った第1四半期の決算発表のなかで、この決定を公にした。DellはこれまでIntelプロセッサしか採用していなかったが、それでも同社がAMDのチップを採用するのではという憶測が何年も前から流れていた。サーバのベンチマークでは、AMDのOpteronがIntelのXeonプロセッサを性能の点で上回っていた。
AMDのMarty Seyer氏(コマーシャルビジネス担当シニアバイスプレジデント)は、Dellの決算発表後に配られた声明のなかで、「Dellとその顧客をAMD64の世界へようこそ」と述べた。Dellの幹部らが決算発表の開始を遅らせたため、詳しいコメントを得ることはできなかった。
この提携は現時点ではサーバ用チップに限った話だが、それでもAMDにとっては新たな勝利といえる。
Dellが発表した第1四半期決算の結果は、先週示された警告通りで、決して芳しいものではなかった。同期の売上高は前年同期比6%増の142億ドルとなったが、純利益は7億6200万と18%減少。Dellは、今後は具体的な四半期財務関連指標を示さないとしたものの、第2四半期については第1四半期同様の結果になるはずだと述べた。
Dellはこの日、30億ドルのコスト削減計画を加速させ、顧客サービス向上に1億ドルを投入することを明らかにした。コストの削減は、サポート効率と製造プロセスの改善によって実現すると、CEO(最高経営責任者)のKevin Rollins氏は語った。Rollins氏は、「もっと有効に価格設定できるよう柔軟性を持たせていく」と語り、人員削減は一切しないとした。
Rollins氏は決算発表後の電話会議のなかで、Dellがサーバ市場のなかでも比較的小さいカテゴリーである4プロセッササーバに限定してAMDプロセッサを販売していくと語った。同氏によると、デスクトップPC、ノートPC、およびほかのサーバにAMD製チップを採用する計画は現時点ではないという。
Rollins氏はOpteronに言及し、「われわれの顧客からこの技術に対する要望が出されていた。ただし、2006年はIntel製品も幅広く投入していく」と語った。
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