Jupiter ResearchのアナリストMichael Gartenbergによると、さまざまなタスクを扱う簡単なプログラムを別に用意するというアイデアは特に目新しいものではないという。
「そうしたアイデアは、BorlandがPC用に『Sidekick』というプログラムを開発した頃までさかのぼる」(Gartenberg)
Gartenbergは、AppleがMacにデスクアクセサリを内蔵したことでこのアイデアが普及したと言う。「プログラムが1度に1つしか動作しなかった時代には、デスクアクセサリは理にかなうものだった」(Gartenberg)
複数のプログラムを同時に動かせる時代になっても、このアイデアは魅力を失っていない。大事な作業を中断しなくても、売上データや株価情報、家族の写真など、さまざまな情報を一目で見られるためだ。
「常に情報を表示させておける点が素晴らしい。Sidebarに情報が表示されていれば、電子メールやワードプロセッサを使いながら見ることができる」(Gartenberg)
Sidebarは、主に個人ユーザー向けの機能と捉えられているが、Microsoftではこのツールの利点として、ビジネスに関するリアルタイムのデータを表示させるなど、企業ユーザーが重要な情報に瞬時にアクセスできるようになる点を売り込んでいる。
さらに、Sidebarはユーザーにアラートを出すための方法としても適していると、Allchinは説明した。こうした情報はSidebarに常駐するガジェットを使って送ることができるという。
「これは優れた機能だが、邪魔だとか、目障りだという意見もあるかもしれない。だが一方で、ビジネスの動向を常時把握するための手段にもなる」(Allchin)
Mac OS Xの「Dashboard」やYahooの「Widget Engine」(Yahooが昨年7月に獲得したKonfabulatorがベース)はすでに、Vistaのガジェットとよく似たアイデアを実現している
Microsoftでは、Sidebar以外の部分にもガジェットの用途を広げたいと考えている。Vistaでは、ガジェットをデスクトップ上で使ったり、一部のノートPCに搭載される第2の画面(ディスプレイの裏側に取り付けられた小型画面で、Microsoftではこれを「SideShow」と呼んでいる)に表示したりすることも可能だ。同社はまた、Windows Liveページでもユーザーがガジェットを利用できるようにしたいと考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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