Microsoftでは、Windows XPのアップデートはいつでも導入できる状態にあるとしているが、これに対してIBMの社内技術部門は異なる見方をしているようだ。
Microsoftは米国時間7日、度重なる延期の末にようやくWindows XP Service Pack 2(SP2)をPCメーカーに出荷した。これにより、同アップデートは月末までにエンドユーザーの手に届くこととなった。
ところがIBMは先週、十分なテストとカスタマイズが完了するまでSP2のインストールを控えるよう社員に通達した。同社の技術部門は、この延期要請について「アプリケーションの既知の問題ならびにIBMワークステーション用アプリケーションとの非互換性が要因」だとしている。
SP2には、さまざまなバグの修正に加え、新しい「セキュリティセンター」も追加されている。これは、機能強化が図られたファイアウォールや、PCの更新状態をチェックして、各種のウイルスに対する備えが十分かどうかを簡単にわかるようにする機能を提供するものだ。さらに、SP2ではInternet Explorerにポップアップ広告防止機能が追加されたほか、Wi-FiおよびBluetoothの両ワイヤレス技術がサポートされている。
CNET News.comが入手した同社技術部門の手になるメモには、Windows XP SP2を導入すると「Internet Explorerの動作方法が変わり、一部アプリケーションで互換性の問題が発生する」と書かれている。さらに同メモには、「よく知られた、ビジネスに欠かせない一部のアプリケーションが、SP2とコンフリクトを起こすことも分かっている」とある。
多くの企業と協力し、情報システムの設計および構築を行うIBMのGlobal Servicesコンサルティング部門は、顧客に対してまだ何の勧告も出していない。
IBMの社内技術部門に所属する社員の1人は、この判断の性格について、業務上よくあることだと説明している。IBMでは、Windowsの新バージョンを全社で導入する前に検証とカスタマイズを行う必要がある、とこの人物は述べている。
なお、IBMの社内技術部門では、約38万台のデスクトップPCを管理している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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