ノベルでは現在、主要製品のLinuxへの対応を急速に進めており、2004年夏にはマイグレーションを支援するコンサルティングサービスの提供を予定しているという。またその過程の中で、YaST、iFolder、Ximian Connectorといった製品のオープンソース化も行っており、オープンソースコミュニティへの成果の還元を実現した形だ。
今回発表された新製品3種類の概要は以下の通り。
これら3製品はLinuxカーネル2.4がベースのものだが、より最新機能を使いたいパワーユーザーのためにSUSE LINUX Professional/Personal 9.1 International版が用意される。こちらはカーネル2.6をベースとしたものであり、64ビットサポートのほかACPI対応などの機能が追加されている。International版の出荷日は他3製品と同じ6月1日だが、日本語版は7月1日の登場予定となっている。従来よりぷらっとホームがSUSE Linuxの国内販売代理店として機能していたが、今回の発表以後も引き続いて製品の取り扱いを行う予定だという。今後のロードマップとしては、カーネル2.6を搭載した商用サーバとしては初のSLES 9が8月に登場予定であり、より機能をアップしたProfessional/Personal 9.2の日本語版が2004年末をめどに発表される。
またこれらOS製品を支援するアプリケーション群として、サーバ機能群をスイートとしてまとめたNterprise Linux Services 1.0、システム統合ツールのexteNd 5.2、管理ツールのZenWorks 6.5(Ximian Red Carpetを同梱)ら製品のLinux対応を進めている。さらに2004年中旬をめどに、OracleとSAPがSLESへの製品対応を表明している。もともとミドルウェア関連製品が充実していたノベルであり、コンサルティング会社のケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズを買収している経緯もあるため、アプリケーションベンダーやハードウェアメーカーの支持を取り付ければ、強力な総合ベンダーとして生まれ変わる可能性を秘めている。
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