Microsoft会長のBill Gatesは現地時間24日、同社の携帯端末向けOSや音声認識ソフトウェアの最新バージョンを発表した。
Gatesの発表は、サンフランシスコで開催された会議の基調講演で行われたが、これに先立って、欧州連合(EU)はMicrosoftが独占禁止法に違反したとして、同社に6億1300万ドルの制裁金支払いを命じる発表を行っていた。EUはまた、制裁金の他に、市場を独占している同社のOSからWindows Media Playerを取り外すよう命じている。Gatesは基調講演のなかでは、この件に触れなかったが、同社広報担当によると、同訴訟に関してはCEO(最高経営責任者)のSteve Ballmerが担当しており、GatesはEU決定の前夜、プレゼン資料作成に専念していたという。
Gatesは、VSLiveショー、「Microsoft Mobile Developer Conference」および「Applied Voice Input/Output Society SpeechTek Spring 2004」カンファレンスの各イベントに参加した開発者に向けて、この講演を行った。
「今日の焦点は、携帯やWebサービス、音声認識、位置情報などの各機能がどのように発展して、各アプリケーションのいろいろな局面に反映されることになるかを話すことにある。これらのアプリケーションを(開発者が)慣れ親しんでいる同じツールと言語でつくれるようになる」とGatesは語った。
Gatesは講演のなかで、音声、モバイル、開発ソフトウェアの3つを発表し、それぞれのデモを行った。
同日提供が開始された「Microsoft Speech Sever 2004」で、Microsoftは引き続き企業に向けて音声認識技術を売り込ん込もうとしている。このために、同社はウェブ、音声、電話の各機能を結びつけ、企業向けにコールセンターのサポートを強化する。
一方「Windows Mobile 2003 Second Edition」では、新たに高解像度のVGA(Video Graphics Array)ディスプレイをサポートした。また、ランドスケープモードからポートレートモードへの切り替えも迅速に行えるほか、正方形の画面もサポートする。これは、ライバルのPalm OSのアプローチを真似たもので、キーボードを搭載したサイズの小型端末への道を開くものとなる。
同社はまた、Windows Mobile OSに搭載するInternet Explorerにも改良を加え、ウェブページを1列に表示できるようにして、横方向へのスクロールを不要にした。この機能も、Palmベースの端末を連想させるものだ。
GatesはWindows Mobileと音声サーバソフトウェアの発表に加え、次期開発ソフトウェア「Visual Studio 2005」の「コミュニティ技術プレビュー」版も紹介した。これは、「Whidbey」というコードネームで呼ばれる同製品の最終バージョンとなる。「Visual Studio 2005」の出荷は、当初は今年後半の予定だったが、現在2005年前半に延期されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス