Javaを発明したJames Goslingは6月11日(米国時間)、Java研究開発の新しい指針となる最新のライセンスプログラムを発表する予定だ。
「このSun Microsystemsの新しいライセンスプログラムJava Research License(JRL)で、Javaに関する自由な研究と、法的ならびに技術的な保護について、適正なバランスをとるつもりだ」と、同氏は現在米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されているJava開発者向けカンファレンスJavaOneにおいて、インタビューの中でそう答えた。
「このJava Research Licenseで、学術分野で研究を行っているような人々によりJavaに親しんでもらえればと思う。いろいろいじってもらい、新しいアイデアが出るように支援していきたい」(Gosling)
同氏は5月11日、JavaOneの基調講演のプレゼンターとして登壇する予定だが、そこにいる何千人ものJava信者の前で、この新しいライセンスプログラムの内容が明らかにされることだろう。これまでJavaの分裂を防ごうと努力を重ねて来たSunの最新の成果である。
先週のインタビューの中で、Sunのソフトウェア部門のバイスプレジデントを務めるJonathan Schwartzは、「最新のライセンスプログラムは、研究分野でのオープンソース開発を可能にするものだ」と語っている。しかし、自由奔放なオープンソースという意味での開発行動は制限されている。Goslingによれば、JRLは商用分野での利用を禁止している。もし、この成果を広く一般に広げたいのであれば、JCP(Java Community Process)の標準化プロセスを通過させる必要がある。
Sunは、一度Javaに関する縛りを強めた経緯がある。2つのJava標準ができ、Javaが分裂してしまうことを恐れたのだ。MicrosoftがWindowsで独自のJava拡張を行ったことは、両社の間で長く続いた法廷闘争の原因となった。
しかし、Microsoft以外の会社とは、互いにJava技術の交流を行ってきた。JCPを再三修正してきており、いままた新たな手直しが進行中だ。
Sunがイノベーションを促進しようと試みるのは、今回が初めてというわけではない。1998年には、Javaの基本コードをシェアし、ロイヤリティなしで利用可能にしようという試みを行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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