Googleは、米国時間1月10日に「Google+」の情報で検索結果をパーソナライズすると発表したことで、面倒なことに足を踏み入れてしまった。
この変更は、Twitterの激しい怒りを招くとともに、独占禁止法に関連するより一層厳しい調査が行われる可能性を高めている。
しかし、Googleには選択肢がなかった。
Googleには、「Search plus Your World」という名称の機能を具体的にどのようなものにするかについての選択肢はある。ソーシャルサービスに由来する検索結果の表示方法を変えることも、検索対象のサービスを変更することもできる。ソーシャルな情報が表示されたときに、ユーザーが複数の異なるアクションを取れるようにすることも可能だ。あるいは、後で検索に含めることを考えて、自分のソーシャルコンテンツのインデックス化方法をユーザーが細かく管理できるようにすることもできる。
しかし、Googleはソーシャル情報をただ無視することはできない。その理由は(気づいているかもしれないが)、ソーシャルなつながりはインターネットを再構築する力だからだ。
最近刊行された「Grouped」の著者で、以前はGoogleに勤め、現在はFacebookで働くPaul Adams氏は次のように述べている。
ウェブは、文書をつなぐものから、人々をつなぐものへと移行しつつある。われわれは、何千年もの間社会で行われてきたことがオンラインへと移っているのを目にしている。ソーシャルなウェブの出現は、われわれのオンラインの世界がオフラインの世界に追いついたというだけだ。ソーシャルなウェブは成長し、主流になって、最終的には単にウェブと呼ばれるようになるだろう。
筆者はこの意見に賛成だ(余談だが、Google+のサークルについてのAdams氏の意見は非常に説得力があると思う)。
Googleにとって、この現実を無視すれば悲惨な結果になるだろう。
まず起こるのは、本当に有益な検索結果が欠落してしまい、Googleの最も重要なビジネスの質を下げてしまうことだ。続いて、人々はソーシャル的な影響を受けた情報を探し求めるようになるので、Googleになければ、ほかでそれを探すようになってしまう。
ソーシャルなウェブとして最も分かりやすい例はもちろん、FacebookやTwitter、Google+のようなソーシャルネットワークサービスだ。そこでは、ユーザーがほかのユーザーに向けて自分が重要と考えることを伝えるとともに、ほかのどのユーザーの話を聞くかも選択している。われわれがそうしたサービスで費やす時間は今までになく増えている。
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