米海兵隊は、コンピュータネットワーク全体に「Windows 10」を導入しようとしているが、その計画が思わぬ困難にぶつかった。最新のシステムでも、アップグレードで問題が生じているという。
Federal News Radioの報道によると、技術者らは当初、Marine Corps Enterprise Network(MCEN)内のコンピュータの約60~70%に、リモートでWindows 10をインストールできると考えていたという。リモートでインストールできれば、担当者が個々のデスクトップやノートPCを見て回らなくて済む。
しかし、海兵隊の最高情報責任者(CIO)を務めるDennis Crall准将によると、実際にリモートでインストールできるのは10%程度だという。
Crall准将は次のように述べている。「問題はハードウェアにあり、数年前のハードウェアは新しいハードウェアよりWindows 10をインストールするのが難しい」
問題は、古いハードウェアにあるというのだ。
Crall准将は、さらに次のように続けた。「米国防総省内で言う『新しい』の意味を考えてみると、うちは『昨日の技術を明日購入する』ようなところだ(新たに導入する場合も過去の技術を購入している)。われわれの最新システムの多くは、箱から取り出した直後のものでもアップグレードで問題が生じており、これはわれわれも予期していなかった」
海兵隊はMicrosoftのエンジニアらと緊密に連携して問題に対処しており、使用するシステムの数を減らすことと併せて、デスクトップの仮想化も解決策の1つになるかもしれないと考えているという。
ではなぜ、国防総省はシステムへのWindows 10導入することにそれほどの時間をつぎ込んでいるのだろうか?その理由はセキュリティだ。
国防総省のCIOを務めるTerry Halvorsen氏は、「最初からこれほどのセキュリティ機能が組み込まれたOSは導入したことがない」として、次のように述べている。「われわれは、一般の職員向けにガイダンスを作成して、Windows 10を家庭向けシステムにインストールした場合に利用できる機能について特徴をリストアップするつもりだ。これは、ソフトウェア製品に対して私にでき得る限りの支持を表明するものだ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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