Facebookは米国時間5月18日に予定されているIPOの株価を1株38ドルに設定した。過去最大規模のインターネット企業によるIPOに対し、巨額の資金を持つ投資家らによる驚異的ともいうべき高い需要があったためである。この株価により、Facebookの株式公開時点の時価総額は1040億ドルとなる。これは、Amazonの時価総額を上回り、Googleの約半分に相当する。
Facebookは、4億2120万株を売り出すことで160億ドルを調達する予定である。Renaissance Capitalの集計データによると、これは、これまでインターネット企業のIPOとしては最高金額だったGoogleによる2004年の株式公開時における調達額のおよそ10倍であるという。米国においてこれまでに実施された最大規模のIPOは、2008年3月のVisaによるもので、同社は当時、179億ドルを調達した。
Facebookは今週に入り、IPO価格範囲を、当初の1株28〜35ドルから34〜38ドルに引き上げていた。
Facebookが価格範囲を引き上げたことを受けて、Peter Thiel氏やYuri Milner氏といった投資家らを含む、多数の株式を保有する内部関係者らが16日に売却株式数を拡大したことから、今回の株式公開に対する楽観的な見方がさらに高まっている。
Facebookに関する報道は、良好なものばかりとは決して言えない状態にある。Facebookは今週、1000万ドル相当のFacebook上の広告を効果が得られていないとして取りやめるとGeneral Motorsが述べたと報じられたことで、打撃を受けている。また、Facebookが4月に発表した第1四半期業績は思わしくなく、成長が鈍化していることを示していた。加えて同社は、最大の成長が期待される分野であるモバイルにおいて、収益を上げる方法がまだ確立できていないことを認めている。
しかし、投資家らはそのような情報に耳を傾けるつもりはない。大口投資家らは既に大金を用意しており、18日には小口投資家らも、株式公開初日の取引にはリスクが伴うのが明らかであるにもかかわらず、殺到する見込みである。それが済めば賭け事は終了し、後は結果を見守るのみとなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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