自社が保有する特許を保護するためにモバイルアプリケーション開発者と大企業の両方を標的にしてきたLodsysは米国時間7月5日、The New York Times Companyとそのほかの企業5社に対して新たな特許侵害訴訟を提起した。これらの企業は全て、Lodsysを相手取って別々に訴訟を起こしている。
米テキサス州東部地区連邦地方裁判所マーシャル支部に提起された今回の訴訟はDriveTime Automotive Group、ESET、ForeSee Results、LivePerson、OpinionLab、およびThe New York Times Companyの6社を対象としている。Lodsysは訴状の中で、これらの企業は全てLodsysが保有する1件または複数の特許を侵害していると主張した。DriveTime、ESET、LivePerson、およびThe New York Times Companyの案件では、Lodsysはそれらの企業の「特許侵害行為」によって損害を被ったため、損害賠償を求める考えだと主張している。
知的財産を追跡するブログFOSS Patentsは5日午後、今回の訴訟に関する情報を発見している。同ブログでは、今回の件について、事業を営まない団体(Nonpracticing Entity:NPE)であるLodsysによって提起された4件目の特許侵害訴訟であること、Lodsysに対して提起された全ての訴訟案件をテキサス州東部地区に持ってくることでコストを削減し、訴訟手続きで優位に立つ可能性を高めたいという単純な理由がその背景にあることを指摘した。
これらの企業とLodsysとのやり取りの経緯を見る限り、最初にLodsysに反撃したのはForeSeeだった。ForeSeeは6月上旬、Lodsysの特許4件を無効にするべく、同社を相手取って宣言的判決訴訟を起こしている。その後すぐ、ウイルス対策ソフトウェアメーカーのESETがLodsysを相手取って訴訟を起こし、The New York Times CompanyとOpinionLabもこれに続いた。DriveTimeは先週末、Lodsysを訴えた。
Lodsysは2月、サムスンやブラザー工業、キヤノン、Lenovoなどが開発した印刷テクノロジを標的とする特許侵害訴訟を提起し、攻撃的な活動を開始した。5月にはモバイルアプリケーション開発者に対するキャンペーンに着手し、複数の開発者に対してLodsysが保有する特許を侵害している旨を通知する書簡を送付し、法廷闘争を望まない開発者にライセンシング契約の締結を提示した。この訴訟ではAppleの「iOS」プラットフォームとGoogleの「Android」プラットフォームの両方が対象になっていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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