BMWは自動車メーカーとして初めて、「FlexRay」と呼ばれる技術を導入する。FlexRayにより、ドライバーはボタンを押すだけで自動車の走行モードを変更できる。
FlexRayは、自動車に組み込まれているセンサーやマイクロプロセッサの相互交信を可能にする高速通信規格だ。自動車メーカーでは今後、さまざまな機能にFlexRayを採用する可能性が高い。たとえば、サイドミラーに組み込まれたセンサーが、死角の位置を走る車の情報をマイクロコントローラに送信し、運転手が死角の車の車線に進入しようとするとマイクロコントローラが警告する、といった機能が考えられる。
「BMW X5」の場合、FlexRayの採用により「AdaptiveDrive」機能が実現している。AdaptiveDriveでは、センサーが走行速度、加速度、ステアリング角度、その他の諸要素についてデータを収集する。これらのデータを自動車のマイクロプロセッサが受信し、そのデータをもとに緩衝装置の制御とアンチロールバー用モーターの旋回を行う。こうして、よりタイトな「スポーティ」モードで走ることもできるし、ボタンを1回押すだけで、ファミリーカーのような比較的ゆったりした走行に切り替えることもできる。
BMWは、11月末に北米でX5を発売し、2007年春には世界各国で出荷を開始する予定だ。
Motorolaから分社した半導体メーカーのFreescale Semiconductorは、X5用のマイクロコントローラを供給している。IntelとAMDを除く半導体メーカーにとって、自動車市場は主要ターゲットの1つになっている。他に自動車分野に重点を置く企業としては、NXPやInfineon Technologiesなどがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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