インターネット広告推進協議会(JIAA)は7月15日、モバイルサイトのバナー広告(ピクチャー広告)の広告効果について、調査結果を発表した。
5件のキャンペーンについて調査したところ、調査対象モバイル広告の認知では70%以上が2件、60%以上が2件、50%以上が1件という結果となり、平均すると広告到達者の64.9%がモバイル広告を認知していた。モバイル広告への接触回数(フリークエンシー)とモバイル広告認知率の関係では、広告接触が1回以上の広告到達者での広告認知率が64.9%であるのに対し、10回以上での認知率は72.4%となっており、7.5ポイント高くなっていた。このことから、広告接触回数の増加に伴いモバイル広告認知率も上昇するとJIAAでは分析している。
また、広告を認知していた人に対して、モバイル広告のイメージに関して質問したところ、「インパクトがある」と答えた人が34.8%、「親しみを感じる」が27.2%、「個性がある」が26.8%となり、ユーザーにとって受容性が高いことがうかがわれた。モバイル広告到達者と非到達者でスコア比較では、「商品名想起」「広告メッセージ理解」「興味/関心」「購入/利用検討意向」など、すべての項目で広告到達者のスコアが非到達者を上回り、モバイル広告にはブランディング効果や認知促進効果があるとした。
モバイル広告を認知していた人に、モバイル広告を出稿していた商品やその広告についてほかの人に伝えたかを聞いたところ、「家族/知人に話す」が19.8%と突出して高い割合となった。また、「家族/知人に電話」が2.0%、「モバイルでメール」が1.2%と続いた。モバイル広告認知者のうち、なんらかの形で商品やその広告について口コミをした割合は24.2%となり、およそ4人に1人が口コミをしたという結果となった。このことにより、広告認知者以外にもさらに情報が伝播されていく効果があるとJIAAでは分析している。
モバイル広告を出稿した商品の他媒体広告の認知状況について、モバイル広告到達者と非到達者を比較したところ、いずれの場合もテレビCMの認知率がもっとも高く、モバイル広告到達者で48.0%、非到達者45.8%であった。これに雑誌広告(モバイル広告到達者11.6%、非到達者9.5%)、新聞広告(同11.4%、9.4%)と続き、すべての項目でモバイル広告到達者が非到達者の認知率を上回った。
この結果についてJIAAは、ユーザーがモバイル広告に接触することで他媒体への関心や認知も高まる傾向にあるとした。モバイル広告出稿時にテレビCMも出稿していた商品と、テレビCMを出稿していなかった商品でモバイル広告の認知率を比較したところ、「テレビCM出稿あり」が69.9%であったのに対して、「テレビCM出稿なし」が57.5%と、12.4ポイントの開きがあった。テレビCMの出稿とモバイル広告の出稿に相乗効果があるとJIAAは予測している。
この調査は、2007年11月26日から2008年1月28日にかけてモバイルサイト上で実施されたもの。5つのキャンペーンを調査対象とし、キャンペーン終了後、キャンペーン実施媒体に調査回答を依頼するピクチャー広告を掲載してアンケートを実施した。回収サンプル数は9533となっている。
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