位置情報連動広告「AdLocal」(アドローカル)を運営するシリウステクノロジーズは6月15日、AdLocalの広告入稿機能を一般公開した。広告主は代理店を経由することなく、モバイルサイトに出稿できる。個人飲食店などでも簡単に利用できるようにし、広告主の拡大を目指す。
AdLocalはユーザーの携帯電話端末から配信されるGPS情報、もしくはユーザーが調べている場所などをもとに、その場所に関連する広告をモバイルサイトに配信するサービス。これまでは代理店経由のみで広告の出稿を受け付けていたが、新たウェブ上でも受け付けることにした。
広告主は広告配信地域、期間、時間帯、上限クリック単価などを指定できる。ただし、掲載媒体を指定することはできない。AdLocalを採用しているサイトは約20サイトあり、ディー・エヌ・エーのソーシャルネットワーキングサービス「モバゲータウン」で地図上に家が作れるタウン機能の部分や、カカクコムのレストラン情報サイト「食べログ」などがある。ユニークユーザー数は合計で120万人以上という。
広告主としては、ラーメン店などの個人店主をターゲットとしている。1万円から出稿できるようにし、気軽に使ってもらえるようにした。なお、ウェブ上で広告主が自由に出稿できるサービスとしては、グーグルの検索連動型広告「AdWords」が有名だ。
AdLocalのように地域を絞った「ローカル広告」と呼ばれる市場は、広告業界でも注目されている分野の1つ。AdLocalが狙っているのは、フリーペーパーや折り込みちらしなどの置き換えだ。
ただし飲食店の多くはモバイルサイトを持っておらず、ぐるなびのような飲食店情報サイトにしか情報を掲載していない。この場合、広告のリンク先がないという問題がある。このため、シリウステクノロジーズはマイネット・ジャパンと共同で、無料モバイルサイト制作システム「katy」とAdLocalを一緒に売り込み、モバイルサイトの制作を促す。具体的には全国でセミナーを開催したり、マス媒体に広告を掲載したりして認知度を高めていく。
現在はPCからしか広告を出稿できないが、近日中にモバイルサイトからも出稿できるようにする。このほか、モバイルサイトの同時構築機能や、ペイパーコール機能などを追加していく予定としている。
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