前回から、モバイルSEOを実施する際に肝となる下記の5つのポイントをご説明している。今回はこのうち下記の4と5について解説させていただく。1〜3については前回記事を参照してほしい。
PCでもブラウザを判別し、ブラウザにあわせたウェブページを表示するというのはごく一般的に行われている。PCのウェブページはデータの構造をxhtml、デザインをcssで記述する。
ところがブラウザやそのバージョンによってスタイルシートの実装に差異があるため、同じデザインにするためには、JavaScript等を用いてそれぞれのブラウザにあわせて書いたスタイルシートを読み込むという手法をとっている。
では、モバイルサイトの場合はどうかというと、PCサイトのようの単にデザインを維持するという問題だけではなく、さらにサービスを提供できるかという観点が加わる。
ご存知のように携帯端末では端末ごとに対応しているサービス、対応していないサービスがある。そのため、モバイルサイトでは、UserAgentなどのヘッダー情報を参照し、アクセスしてきた端末の機種を判定した後、キャリア/端末に適したウェブページを表示する仕組みを導入している。
特に、「着うたフル」や「きせかえツール」などのデジタルコンテンツを提供しているサイトでは、このような仕組みなしにコンテンツを提供することはできないだろう。
実は、この処理が検索エンジンのクロールを妨げてしまうケースが多々ある。クローラーは携帯電話サイトの情報を読み取るために、携帯端末を偽装してアクセスしている。ところが、サービスに対応していない端末を偽装している場合もあるため、非対応端末向けに用意したエラーページしかクローラーに読み取られないといったことが起こる。
自社のサイト名で検索しても検索結果に表示されないといった場合にはこのような問題が発生していることが多い。また、サイト名で検索した際に表示される説明文に「対応端末ではない」などエラーページの文言が含まれている場合には、すでにそういった問題が起こっていると考えられる。
良くあるケースとしては以下の2つがあげられる。
GooglebotのモバイルとYahoo!モバイルのクローラーUser Agentの特徴は下記の通りだ。
UserAgentに上記の文字列が含まれている場合は正しくアクセスできるように、端末を識別している処理を修正する必要がある。
続いて、IPアドレスによるアクセス制限について解説する。
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