PS3の価格はすでに発表されている通りですが、PS3は消費者にすばらしい価値を提供するものとなるはずです。PS3は非常に高い価値を備えたゲーム機です。当社の製品のライフサイクルは10年です。このことはPlayStationで実証されており、PS3も10年の寿命を持つゲーム機となるでしょう。われわれが5年後に突然、ユーザーに別のPlayStationを買うことを求め、これまでの投資を事実上、無駄にさせるようなことはありません。総合的に見れば、599ドルという価格と引き換えに、消費者はきわめて高い価値を手に入れるはずです。
当社のゲーム機事業を振り返っていただければ、われわれが一貫して10年というライフサイクルの実現に努めてきたことが分かると思います。PS3後に、いつ新しいゲーム機を投入するかは分かりません。私が申し上げたいのは、PlayStationファミリーのユーザーは家族のようなものだということです。家族の面倒は責任を持って見ていくつもりです。
ゲーム機の機能やソフトウェアタイトルの品揃えを比較して、Wii以外のゲーム機を選ぶ消費者もいると思います。また、当社にはゲーム機市場をリードするきわめて強力な製品、すなわちPS2があることも忘れてはなりません。現在、PS2は非常に手頃な価格で販売されています。今からPS2を買い、ソフトウェアタイトルを何本かそろえたとしても、PS3に買い換える段になってソフトウェアタイトルへの投資がすべて無駄になるようなことはありません。ゲーム機の購入を検討している消費者は、この点を考慮するはずです。どのゲーム機を買うかを決める時に、価格だけが決定要因になることはないと思います。
消費者はPS3の価値を総合的に判断すると思います。PS3をたとえばBlu-rayプレーヤーとして購入する人がいたとしても、高品質なコンテンツをトゥルーHDで楽しめることが、どれほどの可能性と娯楽としての価値を持っているかにすぐに気づくでしょう。PS3を購入すれば、その機能を試さずにはいられないはずです。
PS3はBlu-rayをゲームや映画の記憶媒体として利用しています。われわれはBlu-rayの特長である豊富な記憶容量を、映画やその他のコンテンツ、特にゲームに活かしたいと考えました。すべてのPS3にBlu-rayプレーヤーを最初から内蔵するという判断は正しかったと思います。率直に言うと、それ以外に選択肢はありませんでした。
トゥルーHDで臨場感にあふれたゲーム経験を提供するためには膨大な量のデータが必要です。DVD ROMドライブしかなければ2枚、せいぜい3枚のディスクからなるゲームしか利用できません。DVDの記憶容量は多くても9Gバイト程度です。しかも、ユーザーはディスクを交換するか、すべてのゲームをハードドライブにキャッシュしなければならない。これは手間です。また20Gバイト程度のハードドライブなら、こうしたゲームをいくつか入れるだけですぐに埋まってしまうことは言うまでもありません。つまり、PS3にBlu-rayドライブを内蔵しないということは、そもそも考えられない選択肢なのです。
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