筋は通すとか、そんな感じじゃないですかね。例えば、YouTubeが記者会見をしたときに、パートナー企業をずらっと壇上に上げたのを見て「動画共有サイトのパートナーってユーザーだとおもうんだけどなぁ。。」とブログに書いたことがあるんですが、ちょっとずれてるんじゃないかなという気がしていて。ユーザーにそれ突っ込まれたら何ていうの?って考えたときに、答えがないようなことをやっちゃっている気がするんですよね。
そういう意味で、相手が納得できるかどうかは別として、論理として成り立っていることが大事だと思うんですよね。嘘をつかないとか、「お前こっちではこう言ったけど違うじゃねぇかよ」と言われないようにするとか。
ニコニコ動画はプレミアムといいながら実験的なことをいっぱいやるので、お客さんを客として扱っていないというか、神様ではない。お金を払ってもらってありがとうございます、でも、すべてに優先してサービスを使えるというわけではありません、と。
それはなんか、会社というより人としてどうかという話のような気もしますけどね。
多分、ぜんぜん別のものになっている――テキストがどうこう言う時代じゃないんじゃないですかね。ものすごい良いスペックの携帯電話で、動画を見ながら適当に「あー」っていうと、それが文字化されるか、もしくはサラウンドで、本体の動画とは違うところで流れるとか。
多分デバイスがかなり進化していると思うので、それに合わせた形になるんじゃないですかね。ニコニコモバイルがメインになって、「普通、ケータイで見るっしょ」みたいな感じで、携帯電話に合わせたインターフェースになるんじゃないかと思うんですよね。文字じゃなくて口で言ったほうが早い、とか。ケータイになると友達にも転送しやすくなるので、その辺のコミュニケーション系が発達したりとか。そう考えるとけっこう変わってる気がします。
台湾をやってみてそれなりに面白かったので英語圏も余裕があったら僕はやりたいなと思っているんですけど、どうなんですかねぇ。やったことがないからなんとなくやってみたいとか、そういうレベルでやってみたいです(笑)
台湾版はでも、うまくいってほしいですね。今は・・・日本人がいっぱい(笑)。台湾版なんだけど日本語ばっかりで、「あれぇ?」っていう(笑)。まぁ、しょうがないんですけどね。そもそも、僕が台湾人の運営する日本語のサイトに登録しないように、やっぱり台湾の人は登録しないと思うんですよ。ログイン制でいくにはどういう見せ方をするかとか、プロモーションをどうするかというのをちゃんとやらないとやっぱり伸びないとは思うんですけど。
集団同士の国家間のコミュニケーションをする場所って、あまり成功した例がないんですよ。NHNがenjoy Koreaという日韓コミュニティポータルをやっているんですが、やっぱりユーザー間でもめるんですよね。
英語圏だと、英語使うのが当たり前でしょ、という雰囲気があって、英語を使う米国人的文化のなかに埋没していくので、「国としての文化がこういうものです」というのを集団でやっている例ってあまりないんですよね。ニコニコ動画ではそれがうまく行きかけている部分があるので、そういうのは伸ばしたら面白いかなというのは薄々思っているんですけど。
前にとある飲み会で、30年後、40年後の日本はどうあるべきかという話をしたことがあって、僕は「観光立国を目指すべき」という話をして。結局、資源がないんだからお金を持っている人にお金を落としてもらうしかない。お金を持っている人たち=資源を持っている人たちは外国にいる。それで、日本に興味を持ってもらうには、資源がないんだからひたすら文化的なもの、独自文化を創らないといけないんですよね。ハリウッド映画みたいなものを作るんだったらハリウッドでいいじゃんってことになるので、エスニックっぽいオリジナルの文化をどんどん作って、世界中に「こんなのやっています」と言って、いろんな人に興味を持ってもらえるものを作らないといけないんじゃないかなぁと。
そういう風に考えると、漫画とアニメとゲームは結構うまくいっている。せっかくインターネットって直接ものをもっていかなくても情報が手に入って、そっちの方向が情報流通としては効率がいいので、そこでうまくいく方法はあるんじゃないかなと。かなり抽象的な話になっちゃいましたが(笑)、国際的なものについては、うまくいくといいなと思っています。
日本発のネットサービスでうまくいった例があんまりない、というのが気になるんですよね。日本の自動車は世界中でものすごい普及しているじゃないですか。ポテンシャルでいえば、自動車産業で働いている人とネット業界の技術屋さんとで、そんなに変わらないと思うんですよ。でもなぜか、ネット系のサービスの海外進出はうまくいっていない。何かきっかけがあればうまくいくんじゃないかなという期待はしています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」