ニワンゴが運営する動画コミュニケーションサービス「ニコニコ動画」が3月5日にバージョンアップし、「ニコニコ動画(SP1)」へと名前を変える。初心者が世界観に入りやすいようにする「初心者ページ」や、無料の動画制作ツールなどを用意し、オリジナルコンテンツを作りやすい環境を整える狙いだ。
ニワンゴの親会社で、ニコニコ動画のシステムを開発、構築しているドワンゴの代表取締役社長、小林宏氏は「より多くの人に使ってもらい、満足してもらえるように、新しいサービスを提供するとともに、オリジナルコンテンツを作ってもらえるようにする」とSP1の狙いを語る。
ニコニコ動画(SP1)の新機能、および配布されるツールとして明らかにされたのは以下のとおり。
まず初心者ページについては、基本的な使い方を紹介する動画が掲載される。会員登録をしたユーザーはまず最初にこのページを閲覧するようになる。
また、ユーザーが自己紹介できるプロフィール画面も用意した。これまでニコニコ動画は匿名性を取っており、ユーザーは動画の解説文で自己紹介したり、自分のお気に入りの動画を「マイリスト」として公開するくらいしかできなかった。プロフィールページでは生年月日や性別、住んでいる地域などの基本情報のほか、自己紹介、投稿動画の数、マイリストが掲載される。プロフィールについては非公開にすることも可能だ。
ニコニコ外部プレーヤーは他社のブログサービスに、ニコニコ動画内の動画をコメント付きで掲載できる機能。これまでニコニコ動画の会員でないと動画が見られなかったが、会員でなくても視聴できるようになる。ただしコメントを書き込むのはニコニコ動画内でないとできない。
ニコニコムービーメーカーは、株式会社インターネットと共同開発した動画作成ツール。静止画をつないだり、文字や音声を入れたりすることができる初心者向けのもので、作成した動画はニコニコ動画に直接アップロード可能だ。3月5日より無償で配布する。また、動画作成に使う効果音やエフェクトなどの素材を有料で提供する。
ニコニコムービーメーカーで利用する素材をテンプレートとしてユーザー同士が共有することも可能という。「複数人で同じテーマを元に動画を編集することができる」(ニワンゴ)
ニコニュースメーカーはループドピクチャーと共同開発したツール。文字を入力すると、自動音声でキャラクターが読み上げてくれるというもの。ニコニコ動画内では現在、「棒読子」「棒読男」と呼ばれるキャラクターが自動音声でニュースを読み上げる「ニコニコニュース」というコンテンツがあり、これを誰でも作れるようにしたものだ。4月に提供開始する予定となっている。
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