金立(Gionee)は、広告にかなり費用をかけているメーカーだ。香港/中国のトップスター、劉徳華(アンディ・ラウ)を雑誌などのCMに採用して中国全土で宣伝を行なっている。その金立による、ビジネスユーザーをターゲットにしたケータイが「A536」だ。
「商旅王携帯」といううたい文句は「ビジネストラベラーケータイ」なんて意味だろうか。深夜テレビのCMには放映権の問題もあり、さすがに劉徳華は出てこないが、芸能人が出てこなくてもその機能を紹介するだけで十分に製品の魅力は伝わってくる。
A536の最大の特徴はUSBダイレクト機能だ。これだけ聞くと何のことやら?であるが、なんと本体にUSB端子を内蔵している。背面のカメラレンズカバーを開くとUSB端子が現れ、それをそのままPCに接続できるのだ。
ケータイとパソコンの接続には接続ケーブルが必要だが、出張先で「あぁー!ケーブルがない!」なんてことになったら目も当てられない。でもA536ならUSBケーブルを持ち運ぶ必要すらないわけである。よくよく考えてみると、今までなんでこんなケータイがなかったのか不思議かもしれない。
「ケータイとPCは赤外線やBluetoothでも接続できる」という声もあるだろう。でもA536には、USB端子内蔵ならではのスゴイ機能がある。
それはPCに接続したUSB端子から本体の充電ができちゃうのだ。すなわち急速充電器や充電ケーブルも不要なわけである!これって「トンデモ」どころかすごい便利ではないだろうか?ビジネスマンなら出張にはノートPCを持っていくだろうから、ホテルの部屋ではノートPCを充電しながらケータイもノートPC経由で充電する、なんてこともできるわけ。うーん、この機能って単純だけどかなり侮れないぞ。
なお中国のケータイは、パソコンに接続するとそのまま内部メモリがストレージメモリとして認識されるものがほとんどである。
すなわちドライバや接続アプリは必要ないのだ。音楽や動画ファイルをコピーすることも容易だが、仕事のExcelやPower Pointのファイルも手軽にコピーして持ち運べるわけだ。A536ももちろん音楽などをコピーして利用できるが、あえてビジネス向けとすることで他社との差別化を図ろうとしているのだろう。
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