一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は、カメラと写真映像の総合イベント「CP+」を開催中だ。2月3日までパシフィコ横浜で行われる。
国内の主要メーカーらは、今回のCP+に合わせてコンパクトカメラやビデオカメラを中心とした新製品を発表。CP+では、発売に先駆けて新製品をいち早く体験できるとあって、初日は1万人を超える賑わいを見せた。
キヤノンとニコンの2社は、CP+に出展する企業の中でもっとも広いブースを構える。写真家らをゲストに迎えたイベントステージや最新モデルの体験コーナーなどがあり、じっくり楽しめる。幅広いレンズのラインアップを誇る両社はレンズの体験コーナーも力を入れており、大型の超望遠レンズなども体験できる。
キヤノンブースで特に注目を集めていたのは、新コンセプトカメラPowerShot Nだ。アングル、構図、色や光などをカメラが自動で調整し、1回のシャッターで6枚の画像(オリジナル画像を含む)が撮れるモードを備える。開幕直後から列ができていた。
プリンタも幅広いラインアップを持つ同社は、EOS 6Dで撮影した写真のうち1枚をプリントして持ち帰れる体験コーナーも設置している。
このほかにも、CINEMA EOS SYSTEMの「EOS C500」および「EOS-1D C」で撮影された、フルハイビジョン(HD)の4倍もの高解像度を誇る4K映像を上映中だ。3作品がラインアップしており、スケジュールによって異なる映像が楽しめる。また、写真家や開発者の視点で製品の特長や魅力の紹介、プレミアムコンパクトの撮影テクニックなど、ここでしか聞けないスペシャルトークショーを展開する。イベントはUstreamでも配信されるので、目当てのイベントに行けない人はウェブサイトをチェックしてみるとよいだろう。
ニコンブースでは、「センターステージ」「フォトサロンスペース」「ワークショップスペース」の3つのステージを用意し、さまざまな催し物を展開中だ。トークショーや子どもの写真の撮り方など、さまざまなワークショップも楽しめる。
また、ニコンは「NIKKORレンズ」の発売から80周年を迎える。80種類以上をラインアップしているが、会場では一同に展示。1917年にスタートしたレンズづくりのルーツとなった「レンズ原器」や「アニター・レンズ」、NASAに納入した特別仕様の一眼レフカメラ「F3」など、通常では見られないものが多く展示されている。
富士フイルムのブースでは、2月23日に発売予定の「X100S」と「X20」の体験コーナーが特に注目を集めていた。X100Sは、0.08秒の高速AFを持つプレミアムコンパクトカメラだ。このほかにも、最新のコンパクトデジタルカメラ「FinePix」シリーズや、デジタルフォトフレーム、世界初の3D映像システム「FinePix REAL 3D System」などが展示されている。
カシオは、最新のコンパクトデジタルカメラEXILIM ZRシリーズなどを実際に手にとって体験できる。中央にはステージがあり、スピード感のあるパフォーマンスが行われている。それを撮影しながら、同社が得意とする、ハイスピードテクノロジにより「サクサク撮れて気持ちいい!早い!簡単!すごい!」を体験できるブース構成になっている。
また、ゴルフのスイング分析に有効なライン表示機能など、ゴルフの上達に有効な機能を搭載した「FC300S」を使いゴルフレッスンを実施。FC300Sで撮影した画像を元にレッスンプロのアドバイスを受けられる。
オリンパスブースでは、ミラーレス一眼カメラ「OM-D」や「PEN」ほか、コンパクトデジタルカメラ「STYLUS」など最新のラインアップがそろう。また、同社がラインアップする一眼カメラ向けのレンズも一堂に会しており、実際に体験できるコーナーも用意されている。
なお、会期中にオリンパス製カメラを持ってオリンパスブース受付にいくと、非売品の「オリンパスミニチュアカメラが付いたオリジナル携帯ストラップ」をプレゼントするとのこと。また、同社のステージで上ではプロカメラマンによる写真講座なども開催。さらに、2月2日に開催する各種イベントは、「オリンパス ライブ」としてUstreamでライブ配信される。スケジュールはウェブサイトを確認のこと。
このほかに、会場ではTransferJet コンソーシアムが出展。電子カタログ配信の実証実験を行っている。専用のタブレット(東芝製)を用いて実証実験に参加しているブース端末に行きタッチすると、動画を含む高画質な電子カタログを高速にダウンロードできる。ダウンロードしたカタログは、自動でタブレット内のリストに登録され、参加ブースごとにカテゴライズされ自由に閲覧できる。
なお、専用タブレットの貸し出しにあたっては、免許証などの身分証明書と、主催者との連絡ツールとして携帯電話またはスマートフォンが必要になる。
実際に体験してみたところ、対応ブースによっても異なるが、端末の上にタブレットを載せて数秒程度でダウンロードできた。ダウンロードが終了すると、カタログの表紙がアイコンとして表示されるため、どのカタログかわかりやすい。
このような展示会はカタログが多くなりがちのため、デジタルでダウンロードできると荷物の軽減にもなる。また、レンズカタログなどはデジタルで保存できると便利だ。しかし、偶然なのか、5カ所でダウンロードする間に電源を入れ直す旨の指示が2度連続ででてきた。
なお、実験に参加後、アンケートに答えると、参加企業のカタログがUSBメモリでもらえる。
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