Twineはこれが初めての本格的なセマンティックウェブアプリケーションだと主張しているが、今でもプライベートベータの状態にある。詳しくはより詳細なレビュー記事を参照してほしい。
Twineはユーザーが「セマンティックグラフ」というコンテンツを加えていくと、自動的にユーザーとユーザーの興味分野を学習する。ユーザーが新しいデータを入力すると、Twineはそれを理解して一定の内容にセマンティックタグ(例えば人名といったような)でタグ付けをする。重要なのは、Twineがセマンティックかつリッチなデータを新しく作るということだ。しかし、ユーザー生成のデータだけに依存するわけではない。彼らはWikipediaを参照させて機械学習を行い、新しい概念について「学ばせた」。今後はFreebaseのようなサービスとも連携していく予定だ。Web 2.0 Summitでは、創業者のNova Spivack氏はTwineをGoogleと比較してTwineは「ボトムアップで、ユーザー生成型のウェブクロウラーだ」と述べている。
AdaptiveBlueはFirefoxのプラグインBlueOrganizerの開発元だ。また、SmartLinksという製品の新バージョンを最近発表した。ウェブサイト運営者が自分のサイトに意味を付したリンクを加えるための製品だ。SmartLinksはブラウザの「ページ内オーバーレイ」(ポップアップのようなもの)によって、一定のタイプのリンクに文脈情報を追加するものだ。扱える情報には、本、映画、音楽、株、ワインなどがある。AdaptiveBlueは大量の有名なウェブサイトをリストアップしてカバー対象にしていて、それらのサイトから対象に関する情報を自動的に認識して商品の情報へのリンクを加える。
SmartLinksは特定の種類の情報(この場合はリンク)を理解し、それらに追加情報を加え、ひとつのまとまりとしてとらえることで機能する。SmartLinksはウェブ上の基本的なアイテムを認識してそれにセマンティクスを加えることで、構造化されていない情報を構造化する(情報開示:AdaptiveBlueの創業者で最高経営責任者(CEO)のAlex IskoldはRWWの寄稿者である)。
Hakiaは選択肢になりうる検索エンジンの中でも期待の高いものの1つで、自然言語処理に焦点を当て、「意味のある」検索結果を提示しようとしている。Hakiaは「文」の解析を行うことで、検索クエリーの概念の分析を試みる。Googleを含む他の主要な検索エンジンは「キーワード」を分析の対象にしている。同社は3月に行ったインタビューで、将来の検索エンジンはキーワード分析以上のものなるだろうと話している。検索エンジンはユーザーに聞き返し、事実上ユーザーの検索のアシスタントになるだろうという。ここで注目に値する点は、hakia Galleriesの編集には限定的に事後編集と人間の関与があるものの、Hakiaのエンジンの他の部分は100%コンピュータ処理だという点だ。
Hakiaは2つの主要な技術を持っている。
Talisは創業40年になる英国のソフトウェア企業で、セマンティックウェブアプリケーションのプラットフォームを構築している。Talisはここで説明している他の9つの企業とは異なり、このプラットフォームを単独の商品としてリリースしているわけではない。Talisのプラットフォームは、Web 2.0とセマンティックウェブの中間のようなもので、開発者はデータを共有、リミックス、再利用するアプリケーションを作ることができる。TalisはOpen Dataがウェブの重要なコンポーネントになると考えているが、そのオープン性を保証するためにはデータの利用許可が必要となる。このためTalisはTalis Community Licenseと呼ばれる独自のコンテンツライセンスを開発している。また、最近Open Data Commons Licenseの法務活動に資金を提供している。
TalisのテクノロジエバンジェリストであるPaul Miller博士は、同社のプラットフォームは「ウェブ上での行動をトラッキングするために、文脈、役割、意図、そしてアテンションの重要性」を強調しているという。Talisについてさらに知りたければ、彼らが定期的に提供しているポッドキャストを聞くといい。本稿執筆時点での最新のプログラムでは、Kaila Colbin氏(AltSearchEnginesでときどきレポーターをしている)とVortexDNAのBranton Kenton-Dau氏を特集している。
(追加情報) Marshall Kirkpatrickが、Miller博士に対するインタビュー記事をこの記事の1日後に投稿している。ここから参照できる。
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