これまで紹介してきた中国のトンデモケータイたちは、コストや品質や使い勝手などを考えずに「こんなケータイがあれば面白いかも」というアイディアだけで生まれてきたものが多い。しかも世界の工場となった中国にはケータイパーツメーカーが山のように存在しており、アイディアを製品化するのも簡単だ。トンデモケータイの本場が中国なのは「ケータイなんて誰でもすぐに作れちゃう」からでもあるわけだ。
ところが「簡単につくっちゃおう」をそのまま他の国で実践した怪しいケータイが存在するのだ!しかもかなり安易、いや常人では考えられないような発想を製品化してしまったってんだから侮れないぞ。筆者もこのケータイの広告を初めて見たときは意味が理解できなかった。いや理解するほうが無理ってものだ。だって「すっごくヘン」なんだもん(笑)。
ということでご紹介するのはWND Telecomの「Wind DUO 2000」。登場したのは実は2007年末ころとやや古い製品だ。WND Telecomというメーカー名からして不詳だが、Made in Koreaと書かれていることから韓国製のケータイのようである。機能はベーシックでカメラもない。特徴と言えば手のひらにのる小型サイズで前面は金属素材を使っており高級感があるってことくらいだろうか。正面から見てもこれのどこがトンデモケータイなのか全然わかんない。キーパッドに何か特殊な文字、アラビア文字?が刻印されているけれど、こんなの中東に行けばあたりまえ。これくらい珍しくともなんともない。
ではどこがどのようにトンデモなのだろうか?それはこのDUO 2000を手に持ってみるとなんとなーく気がつくのだ。手のひらに乗せた感触がなんかおかしいのね。たとえばこのDUO 2000にはカラバリがいくつかあるのだが、自分が買ったはずの色が違う色に見えることがあるのだ。まさかボディーの色が変わる?いやさすがにそんな技術はまだないし、てかそんな技術を搭載してたらとっくに世界中で大ニュースになっていただろう。このDUO 2000は、そんなすんばらしい技術じゃなく、さっき書いたように「常人では考えられないような発想」から生まれた驚きの製品なのだっ!
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