MONET Technologiesは1月23日、自治体や企業などのLINE公式アカウントからオンデマンドバスの予約を可能にするサービスを7月から提供すると発表した。
オンデマンドバスをはじめ、各種MaaSをワンパッケージで提供可能にする事業者向けサービスのオプションとなる「LINE連携オプション」として提供するという。
LINE連携オプションは、コミュニケーションサービス「LINE」の画面から直感的な操作で予約できるシンプルなUIが特徴。スマートフォンの操作に不安がある高齢者などの利用を想定し、予約に必要な最低限の機能に絞ったという。
具体的には、選択漏れや誤操作の原因となる小さなボタンやプルダウン型、ドラムロール型などの選択肢をなくし、乗降場所や乗車日時などの選択肢を全て大きく分かりやすいボタン型で表示。「よく使う場所」として、乗降場所をお気に入り登録しておけば、より簡単に乗降場所を選択できるという。
予約完了後は、LINE公式アカウントのトークルームに予約内容が自動で通知する。利用者はLINE公式アカウントの画面を開くだけで、いつでも予約を確認できるとしている。
なお、MONET Technologiesのサービスを活用してデマンド型の乗合タクシーを運行している群馬県の富岡市は、LINE連携オプションを活用したLINEからの予約機能を、3月中旬から先行して導入する予定だ。
MONET Technologiesは2019年2月の事業開始以降、自治体や企業などと連携し、全国各地で配車プラットフォームを活用したオンデマンドバスなどの導入や実証実験を進めてきた。2021年8月にはこうしたノウハウを基に開発した、オンデマンドバスや医療、行政MaaSなどの各種サービスをワンパッケージで提供可能にする事業者向けのサービスと、ユーザー向けのスマホアプリ「MONET」の提供を開始した。
オンデマンドバスの利用には予約が必要となるが、高齢者にとって専用アプリの画面操作が難しく、各地で導入されているオンデマンドバスは電話での予約が多いのが現状だという。電話での予約は簡単に行えるものの、通話料が利用者の負担になることや、タイミングによっては電話がつながりにくく、スムーズに予約がしづらいといった課題があるとしている。
そこで、MONETの利用者にアプリの操作上の課題や、スマホの利用実態などのインタビューを実施したほか、高齢者を対象としたユーザビリティーテストなどを実施。高齢者でもLINEを利用してオンデマンドバスの予約が可能になるサービスとなるLINE連携オプションを開発したという。
LINE連携オプションを活用すれば、利用者は事業者のLINE公式アカウントの画面から、ワンタップでオンデマンドバスの予約画面へ遷移できる。そのため、LINEユーザーは、新たにアプリをダウンロードする必要はない。
LINE公式アカウントを所有していない事業者向けには、ノウハウを持つ外部の企業と連携して、LINE公式アカウントの作成や初期設定などをサポートするサービスも提供する予定としている。
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