東日本電信電話(NTT東日本)とNTT DXパートナーは、睡眠改善に資する新規事業創出やサービス開発・イベント企画を行う仮想コミュニティSleep Network Hub「ZAKONE」を9月3日(秋の睡眠の日)に開設すると発表した。
また、NTT DXパートナーは11月より、ブレインスリープが提供する企業の健康経営支援サービス「睡眠偏差値for Biz」に加え、睡眠計測アプリ・デバイス「ブレインスリープ コイン」を活用した客観的に従業員の睡眠の質を可視化するサービスの取り扱いを開始する。
あわせて睡眠偏差値for Bizおよびブレインスリープ コインにおける各機能について、第三者システムやアプリケーションへの組み込みを目的としたAPIおよびSDKの提供を開始予定だ。
NTT東日本が、なぜ睡眠に取り組むのか。NTT東日本の佐々木翠氏は、「これまで通信キャリアとしてやってきたが、地域の会社や地域で働く人、住民に価値を届けたいという思いを持っている。イントレプレナー制度で新規事業を考える中で、『どうしたら生産性が上がるのか』というところから睡眠に着目した」と経緯を明かした。
また、「調べていくうちに、日本の睡眠課題、企業の生産性が下がってることによるリスク、病気疾病といった社会課題の大きさに気付き、通信インフラを支えてきた会社だからこそ、生活の要である睡眠を通じ、しっかりと生活インフラ支えていきたい」と説明した。
NTT東日本では、2025年までに売り上げ10億規模の事業を目指す。
2018年のOECD調査によると、日本人の睡眠時間は7時間22分で世界ワースト1位の短さだという。また、睡眠に関する悩みを抱える人が多い一方で、睡眠改善を行っている人の割合が低い状況にある。
また、寝具や機能性表示食品、改善薬といった、日本における睡眠関連の既存市場は1.2兆円であり、潜在市場としては3兆~5兆円と試算されている。
睡眠課題の解消と睡眠市場の更なる拡大に向け、既存サービス提供事業者にとどまらない、異業種異分野事業者の睡眠市場参入によるサービス多様化が重要になるとNTT東日本は指摘する。
こうした背景を踏まえ、NTT東日本グループでは、新たに睡眠市場に参入したい企業や既に睡眠市場で活動している企業の共創による更なる睡眠市場発展を目的とした仮想コミュニティZAKONEを開設する。
ZAKONEでは、睡眠課題に関する新しいイノベーション創出を目的として、参画企業間でのネットワーキング促進や、共創プロジェクトの誘発のためのイベントやプログラムを開催する。また、参画企業に対し、睡眠プロダクト先行体験機会の提供や、正しい睡眠医学に基づく知識の啓蒙を行う。
なお、同コミュニティへの参画については、すでに睡眠について取り組んでいる企業と、これから睡眠に関する事業・サービスを創出したい企業が対象となっている。
現在の参画企業は、NTT東日本、NTT DXパートナー、ブレインスリープ、第一生命保険、エステー、虎ノ門ヒルズインキュベーション施設ARCH、テレビ東京、VISITS Technologies、MEFILAS、Konel、知財図鑑、長谷工コーポレーション、NTT PARAVITA。
運営は、NTT東日本グループならびに、共創パートナーであるブレインスリープを中心に実施する。
開設日となる9月3日より、新たな参画企業を募集し、順次イベントの開催や同コミュニティ内で生まれた新規事業および、サービスに関する情報を公開していくという。
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