マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、睡眠時の呼吸パターンからパーキンソン病を患っているかどうか判断するAIシステムを開発した。呼吸パターンは、無線LAN(Wi-Fi)電波の反射などを解析して取得する。
パーキンソン病は、神経細胞の変異により運動障害を起こす疾患。患者は、手や脚などが震えてしまう振戦(しんせん)やジスキネジア(ジスキネジー)と呼ばれる運動障害に悩まされることがある。IBMなどもAIを活用した患者支援に取り組んでいる。
MITの研究チームは、就寝している検査対象者の呼吸パターンからパーキンソン病の有無や進行度を判断できるようニューラルネットワークを学習させ、診断用AIを開発した。呼吸パターンは、対象者の胸に装着するセンサー付きベルトのほか、電波を使う非接触センサーでも取得できる。
この非接触センサーは、寝室の壁などに取りつけ、電波の反射状況を解析して呼吸のパターンを取得する。センサーを体に装着する必要がなく、普段どおり寝るだけで診察できてしまう。そのため、検査対象者に負担をかけない検査が実施可能だ。
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