個人データに対する脅威は、近年ますます一般的になっており、勢いが衰える気配はない。2021年にはデータ漏えいの件数が最高記録を更新し、2022年第1四半期にいたっては前年比で14%も増加している。このペースのままだと、データ漏えいはミレニアル世代の家にある観葉植物よりも当たり前のものになりそうだ。
Googleが、「Chrome」ユーザーの個人データをオンラインの悪質な行為から保護する機能として提供しているのが、「保護強化機能」だ。この追加の機能は2020年にリリースされ、2021年にアップデートされている。Googleによると、この保護機能を有効にしているユーザーは、フィッシング詐欺の被害を受ける確率が、有効にしていないユーザーと比べて35%低くなるという。
こうした保護機能があれば、確かにオンラインでの安全性は向上するが、プライバシーが犠牲になる可能性もある。保護強化機能を有効にすると、Googleがユーザーのブラウジングの習慣についてさらに詳細な情報を利用することになるからだ。
Chromeの保護強化機能について知っておくべきことを紹介しよう。
この機能は、デフォルトでは有効になっていないため、セキュリティを強化したければ有効にする必要がある。手順は、以下のとおりだ。
「iOS」版のChromeに保護強化機能は実装されていないが、今後変わる可能性がある。
1つ注意しておきたい点が、保護強化機能は、1つのデバイスで有効にしても、別のデバイスに引き継がれないということだ。つまり、保護機能の適用範囲を完全なものにしたければ、すべてのデバイスで保護を有効にしなければならない。
保護強化機能が、役に立つ以上に厄介だと判断した場合は、オフの状態に戻すことができる。上の手順を繰り返し、手順6のところで「標準保護機能」か「保護なし」を選択するだけだ。保護なしは、文字どおり何の保護もなくなるので、推奨はされない。
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