2022年第2四半期のスマートフォンの世界出荷台数は2億8700万台で、2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、最低の数字となった。
Canalysの最新データによると、サムスンのスマートフォン出荷台数は、前年同期比で6%増だったが、前四半期からは16%減となった。それでも、サムスンは6180万台を出荷し、21%のシェアで第2四半期のトップベンダーとなった。2位は「iPhone」を4950万台出荷し、市場シェア17%のAppleだった。
CanalysのリサーチアナリストRunar Bjorhovde氏は次のように述べている。「サムスンの年間成長率は6%だったが、特に中位機種の在庫に苦しみ、出荷台数は前四半期比で16%低下した」
Appleは先ごろ、第3四半期の決算を発表し、iPhoneの売上高は前年同期比3%増の406億7000万ドルだったが、「Mac」の売上高は同10%減の73億8000万ドル、「iPad」の売上高は同2%減の72億2000万ドルとなった。それまで急成長していたサービス事業の成長率でさえ、前四半期の17%から同四半期は12%に低下している。
そのほか上位5社に入ったのは、中国のスマートフォンメーカーである小米科技(シャオミ)とOPPOだ。シャオミの出荷台数が3960万台で3位、OPPOは2730万台で4位、Vivoは2540万台で5位だった。
さらに、同社のレポートによると、2022年第2四半期は中国本土向けの出荷台数が前年同期比で10%下落し、6740万台にとどまったという。上海などの主要都市が新型コロナウイルス感染症による数カ月のロックダウンから抜け出したのは6月初旬のことだったが、中国で毎年6月18日に開催されるECセールイベント「618」は前年同期ほどのインパクトをもたらさなかった。例外はAppleだ。
Appleは990万台のiPhoneを出荷し、中国本土で第5位につけた。前年同期比では25%の増加だ。2位にランクインしたのはHonorで、出荷台数は1300万台と、前年同期比で88%の増加を見せている。Vivoは1320万台を出荷してトップを維持したものの、前年同期比で28%の下落となった。
別のデータ、Strategy Analyticsのレポートでは、第2四半期の世界のスマートフォン出荷台数は、前年同期比7.3%減となる2億9100万台だったとされている。トップは6250万台を出荷したサムスンで、21.5%のシェアを獲得している。新たに発売されたフラッグシップモデル「Galaxy S22」シリーズが好調を維持しており、高価格モデル「Galaxy S22 Ultra」の需要がとりわけ大きいという。AppleはiPhoneを4750万台出荷し、前年同期比で3.3%の増加となった。シェアは16.3%だ。
Appleにとって、この市場シェアは第2四半期のものとしては過去10年で最も高い。そのあおりを受けたのが中国ブランドで、国内外で業績が低迷している。「Appleの好調な四半期をけん引しているのは『iPhone 13』シリーズで、米国と中国、およびその他の主要市場で出荷台数を増やし続けている」と、Strategy AnalyticsのディレクターWoody Oh氏は述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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