パナソニック コネクトは7月26日、オンライン会議のコミュニケーションを高めるカメラスピーカーフォン「PressIT360(プレスイット サンロクマル) TY-CSP1」を発表した。カメラ、スピーカー、マイク一体型の端末1つで臨場感ある会議を実現する。8月に法人向けとして販売を開始する。想定価格は18万円前後。
PressIT360は、4つのカメラと7つのマイク、スピーカーを円筒形の本体に一体化したカメラスピーカーフォン。高さ285mm×径64mm(操作部除く)のスリムデザインで、重量約950gと持ち運びやすいサイズ感を実現している。
「リモートワーク環境の整備が劇的に進む一方、生産性の低下やコミュニケーションの難しさが課題として出てきた。今後は、個人個人がライフスタイルやその時の業務に応じてリモートワークとオフィスの選択ができるハイブリッドワークが進むと考えている」(パナソニックコネクト メディアエンターテインメント事業部ビジュアル国内マーケティング部部長の青山直樹氏)と現状の仕事環境について説明した。
ハイブリッドワークで増加が予想されるオンライン会議だが「リモートワークで参加すると、オフィスの雰囲気がわからない。話していいのか、先程の発言はどう受け取られているのかなど不安やストレスを感じる人もいる。そうした不安やストレスを減らすツールの1つとして開発したのがPressIT360」(青山氏)と開発の背景を話す。
PressIT360は、話者の声を認識し上部に最大2人を拡大表示する「分割ビュー」、話している話者にフォーカスする「一人ビュー」、会議室にいる人物を縦向きの分割画面で最大4人を並べて表示する「集合ビュー」、360度の全体画面を180度ずつ分割し、2段の画面で表示する「全周ビュー」、ホワイトボードや人物、商品などを固定して撮影。歪みの少ない映像を表示する「固定ビュー」と5つの映像モードを備え、最適なカメラレイアウトで会議の進行が可能。
画像、音声認識により360度の範囲で人や音声を感知し、AI機能により発言者に映像をフォーカスすることができ、発言するタイミングがつかみやすくなるとしている。
マイクは水平360度の広範囲をカバーし、半径最大5mまでの音声認識が可能。エコー、ノイズキャンセリングと音量均一化機能を搭載しているため、雑音やハウリングなどの音声トラブルを抑制し、クリアな集音、拡声を実現する。
USB-Cケーブル1本で、電源供給とパソコンへの映像、音声データの伝送ができ、オンライン会議の準備を簡略化。本体操作部に配置されたボタンで音量操作や映像モードの切り替えができ、本体下部に配置されたLEDリングで現在の動作状態が色でわかるため、直感的に操作できるとしている。
PressIT360には、業務用プロジェクターなどの映像表示技術、放送、業務用カメラの撮影技術、業務用マイク・スピーカーの音響技術、オフィスソリューション商材の操作性やデザインなど、パナソニックの技術とノウハウをいかし開発した製品。「パナソニックでは、業界内で高いシェアを持つ先鋭化したハードウェアを持っている。使っていると言ってくださるお客様も多い。そうしたお客様にしっかり提案し、将来的には市場の10%程度のシェアを獲得したい」(青山氏)とした。
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