気候変動を抑制するための取り組みにおいて、樹木が非常に重要であることは科学者でなくても理解できる。樹木は、温室ガスの主成分である二酸化炭素(CO2)を吸収して保存する。サンフランシスコ・ベイエリアの新興企業Living Carbonは、樹木のその能力をさらに高めることができると考えている。
同社は樹木の遺伝子を操作して、より早く成長してより多くの炭素を保存できるようにする技術を開発した。3月に公開されたホワイトペーパーによると、同社が遺伝子を操作したポプラの木は、比較対象群の樹木よりも最大で53%多くの炭素を保存した。現在、Living Carbonの樹木672本がオレゴン州に植えられており、さらなるプロジェクトが米国南東部の地域で進められている。
「今日のわれわれの植樹面積を2023年までに2倍にすれば、2021年の世界の排出量の1.66%を取り除けるだけの樹木を植えられる」と、最高経営責任者(CEO)のMaddie Hall氏は米CNETに対して述べた。
同社のプロセスには、光合成の効率を高め、成長するエネルギーをより多く樹木に与えるというものが含まれる。
同社は、これらの樹木を土地所有者に無料または原価で提供することを計画している。樹木によって得られたカーボンクレジットの売却によって収益を上げたい考えで、土地の所有者にその収益の一部を分配する予定だ。「当社は敷地造成費用を負担し、他の方法で開発したいと思わせる経済的要因がなさそうな土地の開発を支援する」と同氏は語った。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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