MetaがAI活用、環境に優しいコンクリート製造目指す--データセンターなど想定

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 長谷睦 (ガリレオ)2022年04月28日 12時37分

 コンクリートは世界の二酸化炭素(CO2)排出量の8%を占めている。Metaは人工知能(AI)を利用し、気候変動問題に与える影響がより少ない、新たな製造法を見出そうとしている。

Meta, is using AI to develop new concrete recipes that emit less carbon dioxide.
提供:Meta

 Metaはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究者らと共同で、AIアルゴリズムを活用し、CO2排出量を低減する新たなコンクリート製造法を考案した。イリノイ州デカルブの新たなデータセンターで試験を行ったところ、いくつかの配合で、十分な強度を確保しながら、CO2排出量を40%削減できることが分かったという。

 興味深い結果だが、これにはいくつかの注釈がつく。例えば、新しい配合ではコンクリートの養生にこれまでより長い時間がかかる可能性がある。コンクリートの基礎、壁、床などの構造物を待つ時間は、建設のスピードを左右する重要な要素だ。また、この新しい配合で建築がより複雑になるかもしれない。

 MetaのサステナビリティプログラムマネージャーAmruta Sudhalkar氏は、Metaによる低炭素のコンクリート配合は、流し込んでから1週間後、4週間後のテストで同社の強度要件を「大幅に上回っていた」と述べている。「材料が適切なコストで入手可能で、建築現場の人々が初期の養生期間が長くなることを許容すれば、原理上は従来のコンクリートに代わるものとなりうるとわれわれは考えている」(Sudhalkar氏)

 MetaのAIチームは、コンクリートメーカーOzinga Bros.とも協力し、AIが提案する製造法の開発や試験を実施して、実際の環境でのテストに向けた候補を絞り込んだという。Sudhalkar氏は配合の改善に取り組んでいると述べている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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