優れたスマートウォッチは、3つの条件を満たしているべきだと感じる。頻繁にスマートフォンを手にする必要がなくなること、健康指標の追跡、そして、手首に巻いたときに見栄えがいいことだ。だが、すべてのスマートウォッチが同じように作られているわけではない。スマートフォンの代用品として優れているものもあれば、通常の腕時計のような外観のものもある。簡潔に言うと、それが、「Apple Watch」などの一般的なスマートウォッチと、筆者が先頃レビューしたWithingsの「ScanWatch Horizon」などのハイブリッドスマートウォッチの最大の違いだ。
一般的なスマートウォッチは色々な機能を備えている。比較的スタイリッシュで、ヘルストラッキングとアクティビティートラッキングの機能を豊富に備えるほか、モバイル決済用のNFC、通話用のスピーカーとマイクなど、スマートフォンのような機能も満載している。Apple Watchやサムスンの「Galaxy Watch4」「Fitbit Sense」、今後登場予定の「Pixel Watch」はこのカテゴリーに分類される。
しかし、ハイブリッドスマートウォッチは通常、その名が示唆するように、アナログの腕時計とスマートウォッチの特徴を兼ね備えている。外観は通常の腕時計に似ている場合が多く、デジタルの数字ではなく物理的な分針と秒針がある従来の文字盤を備える。ハイブリッドスマートウォッチは、通常のスマートウォッチほど多くの「スマート」機能を搭載していないが、多くの場合、1回の充電でより長い時間使用でき、ヘルストラッキング機能も豊富だ。
筆者は、一般的なスマートウォッチの方が好みで、普段はApple Watchを着用している。しかし、499.95ドルのWithings ScanWatch Horizonを数週間使ってみて、ハイブリッドスマートウォッチが魅力的な理由を再確認した。同時に、スマートウォッチに劣っている点も。
Apple WatchからScanWatch Horizonに切り替えると、スマートフォンへの依存度が高まると感じた。Withingsのハイブリッドスマートウォッチは通知(通話、テキストメッセージ、アプリの通知など)を表示できるし、本体からタイマーやアラームを設定することも可能だ。
しかし、こうした基本的なタスクでさえ、一般的なスマートウォッチの方が実行しやすい。ScanWatch Horizonには、文字盤のほんの一部を占める小さな円形のスクリーンしかないため、通知の全てを読むのには適さない。別のレビュー記事で書いたように、ScanWatch Horizonにはタッチスクリーンと音声コントロール機能がないため、時間やアラームを設定するのも容易ではなかった。
日常のタスクに関して、スマートフォンの負担をある程度軽減できるスマートウォッチを求めているのなら、ScanWatchはおそらく最適な選択肢ではない。ScanWatch Horizonは何よりもまず腕時計であり、スマートウォッチは2次的な要素に過ぎないと考えてほしい。筆者は自分のApple Watchをデータプランと連携させていないが、それでもスマートフォンの代用品として利便性が高い。テキストメッセージへの返信、エレベーターを待っている間のニュース見出しの確認、地元の薬局Rite Aidのレジでの決済といったタスクのために、スマートフォンをポケットから取り出す必要はない。
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