米議員のグループがGoogleに対し、ユーザーの位置情報の不要な収集と保持をやめるよう求めた。人工妊娠中絶を希望する者の特定にこうした位置情報が利用される危険性があるというのが、その理由だ。米国時間5月24日に公になったGoogleの最高経営責任者(CEO)であるSundar Pichai氏宛ての公開書簡には、上下院の民主党および無所属の議員、合わせて42名の署名が添えられている。
「われわれが懸念しているのは、中絶が違法とされる可能性がある状況の中で、携帯端末の位置情報データの記録を大量に収集、保持するというGoogleの現在の慣行が、リプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)に関する医療措置を求める人々を弾圧しようとする、極右過激派の道具となるおそれがあることだ」と、この書簡には記されている。
議員たちは書簡の中で、Googleが数億人のスマートフォンユーザーの位置情報履歴を保持し、これを政府機関と共有していると指摘している。
仮に中絶が違法とされれば、法執行機関が令状を取得して、Googleが保管しているユーザーのスマートフォンの位置情報にアクセス可能になるおそれがあると、議員らは主張している。「政府によるこうした言語道断の監視から貴社の顧客の位置情報データを守る唯一の方法は、最初からそのような情報を保管しないことだ」と、議員らはGoogleに訴えている。
Googleはコメントの依頼にすぐには応じなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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