米インディアナ州、テキサス州、ワシントン州、ワシントンDCの司法長官らは米国時間1月24日、位置データの使用をめぐってGoogleを提訴したことを発表した。それぞれの管轄裁判所に個別に提出された訴状によると、Googleはユーザーが自分の位置情報の追跡を止めることを「ほぼ不可能」にしており、ユーザーを欺いてプライバシーを侵害しているという。
ワシントンDCのKarl A. Racine司法長官は、Associated Press(AP)が2018年に、Googleは「ユーザーが位置追跡を明示的に無効にした場合でも、ユーザーの動きを記録している」と報じたことを受けて、Googleの調査を開始した。
「Googleは消費者に対し、アカウントとデバイスの設定を変更すればプライバシーを守り、同社にアクセスを許す個人データを制御できると誤認させていた」と、Racine司法長官は24日の声明で述べ、「実際にはGoogleの説明に反して、顧客を体系的に監視して顧客データによって収益を上げ続けている」とした。
Googleは、ユーザーを欺く設計手法(いわゆる「ダークパターン」)を使って、ユーザーがプライバシーを保護しないようにしていたと、司法長官らは訴えている。欧州議会は最近、そうした手法を禁じるデジタルサービス法(Digital Services Act:DSA)を承認した。
Googleは米CNET宛ての電子メールで、APの報道以降に改良を加え、位置情報のアクセスと管理を容易にしたことを強調した。
「司法長官らによる提訴は、当社の設定に関する不正確な主張と古い情報に基づいている」と、Googleの広報担当者であるJose Castaneda氏は述べた。「当社は常にプライバシー機能を製品に組み込み、位置データに対する堅牢な制御を提供してきた。当社の弁護と事実関係の明確化に積極的に取り組んでいく」(同氏)
Googleは21日、テキサス州のKen Paxton司法長官を中心とする複数の州が提訴した、これとは別の訴訟の棄却を申し立てた。この訴訟は、オンライン広告で競合するFacebookと不正な取引を交わしていたとして、Googleを訴えるものだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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