早い時期からFacebook(現Meta)に出資していた投資家のPeter Thiel氏が米国時間5月25日、Metaの取締役を退任した。一方、この日行われたMetaの株主総会では、ほとんどの提案が株主によって否決された。
Thiel氏の退任は予定されていたものだ。2005年から取締役を務めていた同氏は、2022年2月の段階で取締役の再選に立候補しない意向を示していた。
株主は、Metaの新たなメタバースプロジェクトによって引き起こされる可能性がある人権侵害や市民権侵害について同社に調査を義務づける提案を否決した。また、ハラスメントや差別に関する情報を公開しないことを従業員に義務付ける契約について、報告を求める提案も退けた。
今回の取締役の改選は、2021年にFacebookから社名変更したMetaが、インターネットのインタラクティブ性をさらに強化したものになると期待されているメタバースに事業の軸足を移す中で行われた。
Thiel氏は、テクノロジー業界の避雷針のような人物だ。Donald Trump前大統領の熱心な支持者である同氏は、政治家がFacebook上の政治広告で虚偽の情報を伝えることを容認するポリシーを維持すべきだと主張していたとされる。The New York Timesは2月、同氏は2022年に米中間選挙で、Trump氏と連携している共和党候補者の支援に力を注ぐ意向だと報じていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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