「Facebook」を1日に利用するユーザー数が再び伸びている。
Facebook親会社のMetaが米国時間4月27日、第1四半期(2022年1〜3月期)の決算を発表した。Facebookのデイリーアクティブユーザー数(DAU)は前年同期比4%増の19億6000万人だった。アナリスト予想の19億5000万人を上回った。前四半期の19億2900万人からも増加している。
Metaは前四半期の決算発表で、FacebookのDAUが減少したことを明らかにした。DAUの減少は同社史上初めてのことだ。このことを受け、同社の株価は一時急落した。ユーザー数が再び増加に転じたことは、Facebookが頭打ちになったとの懸念を払しょくする要素となりそうだ。
DAUの増加は、Metaの広告事業の主要な柱であるFacebookにまだ成長の余地がある可能性を示しているかもしれない。Metaは、写真および動画アプリ「Instagram」やメッセージングアプリ「WhatsApp」をはじめとするサービスも保有している。これらのファミリーアプリのDAUは前年同期比6%増の28億7000万人だった。Facebookの月間アクティブユーザー数(MAU)は29億4000万人で、29億6000万人との予想に届かなかった。
第1四半期の売上高は279億ドルで、アナリスト予想の282億ドルを下回った。1株あたり利益は2.72ドルで、予想されていた2.51ドルを上回った。
最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、Appleのプライバシーに関する変更、規制、ウクライナ紛争などのFacebookが直面している課題について説明した。ロシアはFacebookとInstagramをブロックしており、Metaはロシアの国営メディアによる広告配信などを世界的に禁止した。
同氏はアナリストとの電話会談で、「われわれが直面している問題は一夜にして解決されるわけではないが、過去にもこうした問題に数多く直面してきた。当社の未来への投資を継続しながら、この時期をうまく切り抜けられると私は確信している」と述べた。
メタバース事業「Reality Labs」は営業損失が29億6000万ドルで、前年同期の18億3000万ドルから拡大した。Zuckerberg氏は、当面この事業から大きな収益を上げられるとは考えていないと述べている。Metaの「Oculus」ヘッドセットは依然主流になっていないため、同社は現在もFacebookやほかの事業に依存し、メタバースのビジョンに投資する資金を生み出しているようだ。
Metaの最高財務責任者(CFO)David Wehner氏は、アナリストとの電話会談で、ロシアのウクライナ侵攻などが影響し、第2四半期は売上高の伸びが芳しくないとの予想を示した。第2四半期の売上高は280億~300億ドルになる見通しだという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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