シンク、サンデン・リテールシステム(サンデンRS)、蔵楽、KDDI、KDDI総合研究所の5社は3月24日、日本酒IoTディスペンサー「のまっせ」を活用して、性別・年代・地域といった属性別の日本酒の嗜好性に関するデータを解析する実証実験を実施すると発表した。
5社は、同実験を通じて、データ収集に関する人的コストの削減を目指し、中小の酒蔵の商品開発力と販路開拓力の向上を目指す。
実施期間は、3月25日から4月3日まで。実験は、酒蔵のアンテナショップ「名酒センター (日本酒PRセンター) 御茶ノ水店」にて、営業時間内に行われる。
日本には約1200となる日本酒の酒蔵があるものの、国内での日本酒需要の低迷により、その数は年々減少。若い世代を中心とした新たな日本酒市場の開拓が求められている。
一方、日本酒の酒蔵の99%以上を占めている中小規模の酒蔵にとっては、デパートでの試飲会などによるデータ収集は人的コストが高く、新たな市場開拓に有用なデータの収集が困難な状況にある。
のまっせは、インターネットに接続された日本酒試飲専用のドリンクディスペンサー。同実験では、のまっせを用いて、試飲した銘柄、試飲量、試飲時間のデータを収集する。
のまっせで収集したデータと、スマートフォンアプリのアンケートで収集した参加者の属性情報を紐づけることで、属性別の嗜好性を蓄積する。
酒蔵は、試飲用の日本酒を提供するだけで属性別の嗜好性を把握することが可能となり、特定の年代や地域をターゲットにした日本酒の商品開発および、販路開拓に活用できるという。
5社は連携し、今回の実験で得られた結果をもとに、今後必要となるデータや知見を洗い出し、検証を続けることで、日本の地域産業の支援を行うとしている。
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