AI搭載スマート給餌機で生育した「AI桜鯛」、全国のくら寿司で販売へ

 ウミトロンは、同社が開発するAI・IoT技術を活用したスマート給餌機「UMITRON CELL」を活用して育成した真鯛を、くら寿司が運営する回転寿司チェーン「くら寿司」で、 3月11日から期間限定で販売すると発表した。

 
 

 UMITRON CELLは、AI・IoT技術を活用した水産養殖者向けスマート給餌機。スマートフォンなどの端末を活用し、生け簀で泳ぐ魚のリアルタイム動画を見ながら遠隔で餌やり操作が可能。

 また、AIが魚の食欲を判定。餌量やスピードの最適化・制御できるため、労働負荷の削減のほか、海へ餌が流出することを防ぎ環境に配慮した養殖を実現できるという。

 
 

 同社によると近年、漁業における人手不足が深刻化しており、不安定な収入や労働環境の厳しさなどを原因とする若者の漁業離れを招くなど、担い手不足が大きな課題となっている。

 くら寿司では、2021年11月1日に業界初の水産専門会社である子会社「KURA おさかなファーム」を設立。人手不足と労働環境改善を目指し、AIやIoTを活用した同社開発のスマート給餌機による「スマート養殖」の実証実験として、2021年春から愛媛県内で真鯛の委託養殖を開始していた。

 くら寿司で販売するAI 桜鯛は、同スマート養殖で育成した真鯛で、大手外食チェーンでの商品化は初めての試みという。

 同社は、スマート養殖の実験結果を受け、2022年6月頃からスマート給餌機「UMITRON CELL」を活用した、真鯛の委託養殖事業をKURAおさかなファームと協業し本格始動する。

 また、KURAおさかなファームが養殖用の稚魚や餌を委託養殖事業者に提供のうえ、スマート養殖を委託。寿司ネタにできる大きさまで生育・委託養殖した魚をKURAおさかなファームにて全量買い取る計画だという。

 
 

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