LINE Fukuokaは2月24日、国立病院機構九州医療センターにLINE公式アカウントを活用した予約システムを導入し、初診診察や地域医療機関からの医療機器共同利用時の画像検査(CT、MRIなど)の予約を開始したと発表した。LINEを活用した予約システムの導入は、国立病院では初となる。
九州医療センターは地域医療支援病院(紹介型の病院)に指定されていることから、本来はかかりつけ医からの紹介が必要となる病院だ。しかし、紹介による受診患者は初診の2割に留まっており、8割の患者が事前予約なしで来院することから、長い待ち時間が発生していた。
また、従来はかかりつけ医がFAXで九州医療センターに連絡して予約日時を決定しており、医療機関同士のやり取りで予約1件当たり約30分の時間を要していたという。
LINE公式アカウントから予約する場合、患者は自身の都合に合わせて簡単に受診予約が入れられるメリットがあり、病院での待ち時間短縮も期待できる。病院側は予約なしで来院する患者が減ることによる待ち時間の短縮、FAXでの連絡を廃止することによる対応時間の削減など、病院運営の効率化が期待できる。
また、同センターでは、地域支援病院の役割としてCTやMRIなどの大型医療機器を地域病院が共同利用できる仕組みを提供しているが、機器の稼働状況との関係で数カ月先の予約となるともあり、機器の共同利用が進まない原因となっていた。
今回の予約システムの導入により、患者の都合に合わせた予約が可能となり、かかりつけ医にとっても予約調整の手間が削減され利便性が向上することで、地域病院との関係を強化するツールとしての役割も期待できるとしている。
なお、LINE公式アカウントを活用した予約は、小児外科には対応しない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス