民泊大手Airbnbは、予約手続きで人種差別が生じる可能性を防ぐために、米オレゴン州からの見込みゲストのファーストネームをホスト候補者から見えないようにする。予約が確定するまで、ホスト候補者には見込みゲストのイニシャルしか表示されない。このプログラムは1月末までに導入予定で、少なくとも2年間は継続する。
現時点では、この変更が適用されるのはオレゴン州の住民のみで、この措置の永続化や範囲拡大に関する具体的な計画はない。「この変更によってどのような影響が生じるかが分からないため、適用は限定的なものになる」と、同社の広報担当者は米国時間1月6日に電子メールで述べた。
今回の変更は、2019年の訴訟和解に端を発している。この訴訟は3人のアフリカ系米国人女性が提起したもので、女性らは同社が見込みゲストにフルネームと顔写真の共有を求めていることが、ホストの見込みゲストに対する人種差別を招いていると訴えていた。
Airbnbが人種差別を防ぐための措置をとったのは今回が初めてではない。同社はこれまでに、プロフィール写真を共有する時期と方法を変更したほか、ホストに差別禁止誓約書への署名を求めている。2020年には、人種平等を訴える団体Color of Changeの協力を得て、同社プラットフォーム上の人種差別の特定と解消を目指す「Project Lighthouse」を立ち上げている。
2016年にはHarvard Business Review Journalの調査で、「アフリカ系米国人だと分かる名前のゲスト」は「白人だと分かる名前の同様のゲスト」よりも、Airbnbでホストに受け入れられる確率が16%低いことが明らかになっていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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