Facebook、ワクチン誤情報の拡散めぐるバイデン大統領の発言に反論

Queenie Wong Carrie Mihalcik (CNET News) 翻訳校正: 編集部2021年07月19日 08時27分

 Joe Biden米大統領は米国時間7月16日、大手ソーシャルメディアなどのテクノロジープラットフォームは、オンラインで新型コロナウイルスワクチンに関する誤った情報の拡散を許していることで、「人々を殺している」と発言した。これを受け、FacebookとBiden政権は週末にかけて、ますます舌戦を過熱させた。

US President Joe Biden stops to take a question from NBC correspondent Peter Alexander while departing the White House on July 16.
提供:Chip Somodevilla/Getty Images

 Biden大統領は16日、ホワイトハウスの庭で、「彼らは人々を殺している」と述べ、「私たちが抱えている唯一のパンデミックは、ワクチン接種を受けていない人々の間で起こっている」などと発言した。

 Facebookの広報担当者は、Biden大統領の批判に反論し、同社は20億人を超える人々を、新型コロナウイルスやワクチンに関する信頼できる情報に導いていると主張した。Facebookは、ユーザーを信頼できる情報源に導く取り組みの一環として、新型コロナウイルス関連情報のオンラインハブを設けている。また、330万人を超える米国人が、コロナワクチン接種会場を見つけやすくするFacebookのツールを利用していると同氏は話した。

 Facebookの広報担当者は声明で、「われわれは、事実に基づかない批判に惑わされることはない」とし、「事実は、Facebookが命を救うために役立っていることを示している。以上」とコメントした。

 Facebookは17日、米政権が「責任を押し付けている」と指摘するとともに、ワクチン接種を促進し、ワクチン関連の誤った情報を減らすための同社の取り組みについてブログ記事で詳しく説明した。

 Facebookのインテグリティ担当バイスプレジデントGuy Rosen氏は、「Biden政権は、米国のソーシャルメディア企業数社に責任をなすりつけることにしている」と述べた。さらに、「実際には、米国のFacebookユーザーの間でワクチン接種の意向は高まっている」とした。

 Facebookなどのソーシャルネットワークは、衛生関連の誤った情報の拡散に歯止めをかけようと取り組みを強化しているが、このような種類のコンテンツは依然として問題となっている。

 15日には、Vivek Murthy医務総監がアドバイザリーを発行し、コロナ禍で健康関連の誤情報は国民にとって「差し迫った脅威」だとした。

 アドバイザリーは、誤った情報が米国のパンデミック対応を妨害し、米国人のワクチン接種を妨げていると指摘している。さらに、ソーシャルメディア企業と個人が健康関連の誤情報の撲滅に協力するよう呼びかけている。

 Murthy医務総監は、「ハイテク企業とソーシャルメディア企業は彼らのプラットフォームで誤情報の拡散に対処する取り組みを強化する必要がある。さらに私たち全員が誤情報を見つけ、共有しないようにしている。この課題に取り組むには、社会全体で対応するというアプローチが必要であり、これは国民の長期的な衛生のために非常に重要なことだ」と述べている。

 Murthy氏は18日、米CNNの番組に出演し、誤情報の責任の大部分はソーシャルネットワークにあるとした。

 同氏は、「これらのプラットフォームは、誤った情報の拡散を加速、拡大させる上で、大きな役割を果たしていることを認識しなければならない」などと述べた。

 Murthy氏はさらに、15日にホワイトハウスで行われた記者会見についても話した。ホワイトハウスのJen Psaki報道官は会見で、12人ほどがソーシャルメディアプラットフォームでワクチンの誤った情報の65%を生み出していると述べた。この統計は、デジタルヘイト対策センター(CCDH)が3月に公開した報告書によるもののようだ。

 Facebookは、Psaki報道官が会見で触れた人物の一部による、ページ、グループ、アカウントを十数件削除したと述べている。また、1800万件を超える新型コロナウイルス関連の誤情報を削除したとしている。

 Facebookの広報担当者は声明で、「政府の専門家、医療当局、研究者らと連携し、新型コロナウイルスとワクチンに関する誤情報に対して積極的な対策を取り、市民の健康を保護しようとしている」とした。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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