道路の脇には、宣伝用の広告や面白そうな店舗の看板がたくさん掲げられている。きちんと確認して、場合によってはその商品やサービス、店舗を利用したいと思うが、自動車で走っていると一瞬で通り過ぎてしまい難しい。ましてや、自分が運転している場合だと、どうにもならない。
こうした問題を解決しようと、Ford Motorは道路脇の看板に関する情報を車内のディスプレイへ表示する技術を考案。これを米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間5月6日に「BILLBOARD INTERFACES FOR VEHICLE DISPLAYS」(公開特許番号「US 2021/0133810 A1」)として公開された。出願日は2016年12月21日。
この特許は、自動車に搭載したカメラで撮影したデータから道路脇の看板を認識し、その看板の内容にかかわる情報を車載ディスプレイへ表示する技術を説明したもの。たとえば、レストランの広告看板を認識した場合は、そのレストランの住所や電話番号などを表示する。
表示したオブジェクトにハイパーリンクを設け、タッチ操作などで関連情報をさらに表示するアイデアにも言及している。たとえば、店舗の案内看板であれば、その店舗までの経路をナビゲーションする、といった動作も可能だ。店舗に到着したタイミングで商品を受け取れるように、タッチすると電話をかけて注文する、という使い方も考えられる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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